2006年3月19日 白うさ
国語!無線という文字は
某ISPで、テクニカル系(?)のサポートをしている、白うさと申します。
あれは、暑い夏の日のことでした。
入電されたのは、かわいらしい声の女性。
「無線LANが使えなくなった」
とのことでした。
しかし機器の確認をすると、ADSLモデム(無線LAN機能なし)とパソコンしかないというではないですか!
もし、お客様が仰るとおり無線LANをお使いでであれば。無線LANアクセスポイントか無線LANルータがなければおかしいのです。
「お客様お持ちの機器は、本当にADSLモデムとパソコンのみでしょうか?」
「そうですよ。昨日までは問題なくインターネットできたのに」(不満そう)
無線LANではなく有線(LANケーブル)で接続されているのであれば事情は変わります。
もしや、本当は有線なのでは?
そう思い、モデムからのケーブルを辿って頂く事に。
「無線機器が仰っていただいた中にはございませんので、一度モデムから伸びているケーブルを辿ってその途中に機械があれば教えてください。パソコンに何か色の付いた電話線のようなものは刺さっていませんか?」
「わかりました・・・」
ガタガタ
「ああ、もうわからなぃ。ない、ないです! 後ろの配線は暗くて分からないからわかりませんっ。見えないんですか? パソコンには何もついてません。なにもないです」
電話なんだから、どこの後ろがどう暗いなんて分からないよ、ハニー。
電話なんだから、まるで見えやしないんだよ、ハニー。
くじけずに、問診を進めることに・・・
聞けば、テレビも満足に使えないほど機械に弱いとのこと。
それこそマウスで右クリックするのも億劫なようでした。
しかし、なぜそんな人が無線LANなんて面倒なものを使うのだろう?
ああ、そうか。線を繋ぐのも億劫だから... なのかな? なのかな?
兎も角、無線LANなら何かしらの機械がないとおかしいので更に問診することに。
「お客様、お使いのパソコンにも、ご申告いただいた機械いずれも無線LAN対応のものはありませんでした。最近、取り外されたようなことはないでしょうか」
「そんなの知りませんよ! なんで貴方が分からないんですか!」(怒)
展開的に行き詰まりを迎えつつありました。
お客様申告を信じるのであれば、きっとどこかに無線機器がある筈。
しかし、仮にやっぱり有線だとしたらすべての辻褄が合う。ケーブルが抜けているだけなのでは・・・
有線の可能性を探りつつ、問診と可能性の提示を続けた55分。
そして1時間に達しようとした時、驚きの一言が発せられる。
「無線LANの線があったので、挿したら治りました♪ なんででしょうねぇ?」(得意気な笑い)
・・・・・・。
「それはモデムから伸びているケーブルで、無線ではなく・・・有線と申します」(涙)
お客様は気持ちよく電話を切りました。状況終了。
しかし、
ねぇ、有線と無線。それはいわゆる国語の分野の問題よぉ・・・
機械とか数学とかそういう問題じゃないわぁ・・・
このやるせない気持ちはどこに行けばいいのでしょう・・・
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