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加護!運命の星の下に

2005年5月25日  たら


以前に知り合いのお坊さんから聞いた話です。


その方は坊主としてとても徳が高い生まれつきらしく。
実家が地方のしがないお寺さんにも関わらず、高野山から修行の催促が毎年来るのだそうです。

もう30才に近い年なのですが、成人した頃から毎年催促が来て、その度ん百万の免除金(?)を支払うそうです・・・

その話を聞いていて、何気に、

「修行に行って、ちゃっちゃっと済ませた方が後々楽じゃないの?」

と言ったら、

「その修行には10年かかり、その後20年山から出られない

との事でした・・・(ーー;)
そんな・・・と思いながらも、

「なんで、それ程までに必要とされてるの?」

と聞いたところ、

「俺が檀家さんの家にお経をあげに行くと、その日に檀家さんが亡くなる事が多々あるんだよ。若い頃からそうで、親父(実家の寺の住職)に相談したら、『それはお前がその人の業を払って極楽浄土に昇天させられる力があるんだよ』と言われたよ。それからかな、親父のつてで高野山からお呼びがかかったのは」

さらに、

「でも、その人の業を払うってのは、全部俺にかかってくるって事なんだよ。だから俺は常に事故にあうし、女房は流産するし・・・。なのに俺にはご加護があるらしくて、事故って普通なら死んでる様な時でも、かすり傷ぐらいでぴんぴんしてるし、無傷なはずの相手さんが死にかけてたり。つまり、俺が誰かの業を吸い取っても俺自身はそれを跳ね除けるから力があるから他の人に業が移るんだよ。でも高野山からしたらそんな逸材ほっとけないだろ? だって普通は業を引き受けても自身に降りかかって短命なんだから・・・」

確かに・・・(^−^;
と思いながらも、

「彼自身がそういう(事故とかに合いやすい)星の元に生まれただけで、宗教とかとは関係ないのでは・・・?」

と思っていた所・・・事件は起きました。
そうです。彼は生死の狭間を行き来するような事故に合いました。

今はリハビリ中なのですが、見舞いに行くと、

「やっと来たよ。こないだ葬式した人のとこで違和感は感じてたんだ。いつもと違うってな。何がと言われればなんとも言えないんだけど、なんか違うってのだけは分かったんだ。・・・これだったんだよ。さすがの俺でも高野山に守って貰いたくなったよ。さすがに山に行ってる間は守られるからな」

・・・山、行って下さい。
わたしはあなたが他人の為に死ぬとこなんで見たくないです!!

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