2008年5月25日 平
誕生!掛け合わせ
以前書店で働いていました平と申します。
もう時効だろうと思いましたので投稿させていただきます。
うちの店は社員は店長と私の2人、パートさんは4人という非常に小さなお店です。
ですが、スーパーのインショップなこともあって、ありがたい事にお客様は多い。
お客様が多い=面白いお客様もチラホラ。
そんな中から御紹介させていただきます。
ある日、30半ばくらいの女性のお客様がレジに一直線に走りこんできました。
「スミマセン! 理科の参考書はどこですか!?」
お客様の勢いにビックリしつつ、いつも通り学術参考書コーナーに御案内いたしました。
参考書は学年別に並んでいて目当ての学年をすぐに見られる方ばかりなのですが、お客様は違いました。
全学年の理科の参考書を出し、見ては返し見ては戻しをされていていました。
「どの学年のものをお探しですか?」
少しでもお客様のお手伝いがしたく、お声をかけさせて頂きました。
お客様は必死な御様子で、
「遺伝に関する内容ってどこにあるの!?」
ん? 遺伝? メンデルの方式か??
と思いながら記憶を頼りに探していると、お客様は勢いづいたのか、どんどん話されます。
「B型とAB型の親からは何型の子供が生まれるん!?」
このくらいなら簡単です。探す手を休めずになんともなしに答えてしまいました。
「A型、B型、AB型ですね〜」
「え!? どうして!?」
そこでお客様の御様子が変だなと思いつつも説明を求められ、メモに中学の時に習った遺伝の法則に当てはめたB型とAB型の系列を書きました。
その説明の間、お客様のお顔がどんどん沈んでいくのを感じました・・・
が、もう後の祭りです。
「じゃあ、B型とAB型の間にはO型は生まれんのやな・・・」
「い、いえ! 何かの弾みで遺伝子情報が組み替えられて、O型の子供が生まれることもあるそうですよ! この法則も絶対じゃないと何かで読みましたしっ!」
「うん、わかった・・・B型とAB型の間にはO型は生まれんのやな・・・」
Σ(;゜Д゜)お客様ーーー!!
お客様は、メモを片手に帰られて行きました・・・
お客様・・・本当にO型が生まれるケースもあるのです・・・
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