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自流!タバコの名前

2005年8月5日  梨乃


田舎のマイナーなコンビニで何年も勤めています。


コンビニでは大抵、レジの後ろにタバコが置いてあります。

お客さんにタバコを指定してもらわないと、従業員にはどのタバコが欲しいのかなんて分かりません。
しかしタバコを吸ってはいけない(はずの)高校生や、吸わない新人アルバイトにも、迅速かつ正確にタバコを取ってもらわないと、特にラッシュ時には大変です。

そこで登場したのが、タバコの並んでいる順に番号を割り振って、その番号をお客様に言っていただくということ。
これなら、

「あと、フィリップモリスのスーパーライトちょうだい」
「・・・すみません、番号は何番でしょう?」
「52番」

といったように、スムーズに渡すことができます。


・・・と思っていたら、今年に入って起きたことです。


いつものように、お客様がタバコをご所望です。中年のおじさんでした。

マイルドセブン10番

マイルドセブンの中でも特に売れるのは、マイルドセブンマイルドセブンライトマイルドセブンスーパーライトの3種類。
当店では、その3種類を、

10番:マイルドセブンスーパーライト
11番:マイルドセブンスーパーライト
12番:マイルドセブンライト
13番:マイルドセブンライト
14番:マイルドセブン
15番:マイルドセブン

と、2列で販売しておりました。
10番と言われたので、マイルドセブンスーパーライトを渡そうとすると、

「違う、これじゃない」

と言われました。
ここでお客様がタバコの配列を見て「隣のそれ」「そうそこ」などと言って頂けると助かるのですが・・・
このお客様は見ようとせず、ただうつむいて待っています。

なら、近いところでマイルドセブンライトか? と思い持っていくと、また、

「違う」

で終了。
「お客様、これですか?」とタバコの棚の前で聞いても、反応してくれない。

仕方なくパッケージをちらちらと見ながら考えていて、ようやく気づきました。

マイルドセブンは今年、パッケージを一新しました。
マイルドセブン10マイルドセブンライトマイルドセブンスーパーライト、ついでにマイルドセブンエクストラライトと、それぞれタールの量書かれてあるのです。

・・・マイルドセブンの10番なんて紛らわしい言い方しなくても、ただマイルドセブンと言ってもらえたらすぐに持っていったのに・・・!!
と思いながら、

「お客様、こちらで大丈夫でしょうか?」

とお聞きすると、

「・・・・・」

無反応。何も言わず、頷きもしない。
求められた商品と別の商品をお渡しすることもあるので、「ちょっとでいいから意思表示してくれー!」と思いました。
しかし否定しなかったため、このタバコで正解だった模様。


タバコの呼び方は皆様我流を通すので、店員が大変です。

「マイルドセブンの8」(まあこう言ってもらうと分かります。ライトですね)
「マイルドセブンのライトの6」(それはスーパーライトです)
「セブンマイルド」(セブンスターとマイルドセブンのどちらですか)
「セブンのライト」(セブンスターのライトボックスと、マイルドセブンのライトのどちらですか)
「黄色いの」(キャスタースーパーマイルドのことだそうです)

バラエティに富んでおります。


タバコの発注担当者としてコンビニにおいてあるタバコ(100種類ちょっと)の名前を一通り覚えた私ですが・・・
実はタバコの煙と臭いが大の苦手の嫌煙家です。

それでも今日も笑顔でタバコ売っています。

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