投稿ネタ1042へ  ネタ一覧へ  投稿ネタ1040へ

驚愕!緊張は一本の電話から

2005年2月15日  なるみん


以前いた会社で実際に受けたお電話です。

忘れもしません、ある晴れた春の日のこと。
1本の電話が鳴りました。

「はい、○○社、なるみんでございます」

相手は、おじいちゃんと言ってもよい年配の男性でした。

「もしもし、ちょっと聞くんだけど・・・」
「はい、どういったことでしょう?」
「あの、あなたは、世の中のお子さんが元気にまっすぐ育ったらいいと思いませんか?

・・・!?

「は、はい・・思いますが・・・?」

この時点で「何かの勧誘かな?」と思い、勧誘の電話なら適当に切ろうと思っておりました。
しかし、そのおじいちゃんは、

「そうですか。そりゃーよかった

・・・しばしの沈黙。
何の勧誘だろぉ・・・とドキドキしながら次の言葉を待っておりました。

「私は、あんたのその言葉を聞いて安心した。これでいつでも、天国へ昇れる・・・

えええええぇぇぇ!?

て、天国って・・・じ、自殺志願??
ど、どーしよー、な、なんて言って止めれば・・・

「あ、あの、お客様? どういうことでございますか? 今どちらから?」
「いやいや、最近の若いもんは、自分のことしか考えとらん。が、あんたのような人がおって安心した。わしは老い先短いが、残りの人生を安心して暮らせる。ありがとう。それじゃ、邪魔して悪かったねぇ」

と言って、電話をお切りになりました。


自殺志願者ではなかったようで安心しましたが、とっても緊張したお電話でした。

あのおじいちゃんは、その後どうなさっているのでしょう。
今でも元気に生活していらっしゃることを願ってやみません。


眠気も吹っ飛ぶ、ある春の昼下がりでございました。

− 1041 −

投稿ネタ1042へ  ネタ一覧へ  投稿ネタ1040へ