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薬局!危険人物の集う店

1999年9月25日  訪希深


私は某薬局でバイトをしていました。
薬局・・・あんなモノやこんなモノが売っているステキな空間・・・。



<その1>

薬といえど、危険なモノもいっぱいあるワケです。

例えば「ブ○ン」というシロップタイプの風邪薬。
これは容量を守らずに1ビンをイッキ飲みしてしまうと、とぉっても気分が良くなって、ステキな夢見ごこちに。
そう、早い話、ラリっちゃうんです。

一箱1,000円で売ってた睡眠薬も同様でした。
その為、これらの商品は必ず「お一人様一点限り」で、バイトではなく社員or薬剤師が手渡す規則になっていました。

そんなある日・・・


レジ当番を交代し、薬棚に商品を卸していました。
しゃがみこんでそれぞれに値札を貼っている私の視界の端にゆっくり近づいてくるスニーカーが見えました。私の隣で止まります。
ちょうど、上記のステキな薬の棚です。

「いらっしゃいませ〜」

営業スマイルで声をかけ、そのまま仕事を続けました
が、いつまで経っても彼は動きません。
「悩んでるのかな?」と思った私は立ち上がり、

「何をお探しですか?」

と声をかけたのです。

すると・・・
彼は恐ろしいくらいに ゆっっっくりとこちらを向き、同じ位の速度で両手を私に差し出します( ̄◆ ̄;)

「・・・ください」

Σ<(T◇T;)>
お客様っ!! すでに目の焦点があってませんっ!!!!

・・・売れません・・・。
いくらなんでも・・・売れないっすよ・・・・。



<その2>

薬局ですから、もちろんアレも売ってます。
年頃になれば必ず財布にしのばせるであろう、アレです(笑)

おばさまやおじさまたちは、大抵なにかに隠すようにしてレジまで持ってこられ、裏返しで差し出します。
こちらも考慮し、値段もすでに覚えていますからすぐに透けない紙袋に入れ、レジを打ちます。


ある日、私がレジについていると、高校生の男子がレジに並びました。
彼は「おさ○のも○きち」という商品名のアレを手に持っています。

「…ふ。彼女に『これカワイイ〜』とか言われたんか? どれも一緒だぜ? 逆にキャラクター物の方がよろしくないぜ?」

などと一人ほくそえんでいました。

会計が彼の番になったとき、彼は「お○るのもん○ち」をレジ台の上に「ぽいっ」と投げ、なにやら得意がっています。

「俺、買っちゃうぜ? 買っちゃうんだぜ〜?」

と全身が得意げです。

こういう輩には、商品を表に返したくらいじゃ効きません。余計に得意がるだけです。

とりあえず、商品は彼が投げ置いたままでレジを打ち、会計を済ませました。
私はおもむろに店の名前が入った青いテープをピーーッと引き、商品をわざわざひっくり返して箱の裏にテープをペタッと貼って袋にも入れずそのまま

「ありがとうございました」(^−^)ニコッ

極上の営業スマイル手渡して差し上げました。


彼?
それ以来、見なかったなぁ、そういえば。
なかなかいいアレ、入荷したのにね(爆)

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