1999年7月13日 FOX−兄貴
最凶!もう誰にも止められない
今まで出会った中で・・・ある意味、最強の敵だったかも知れない・・・
対応内容は、マイコンピュータからCD-ROMドライブが消えてしまっているというもの。
ウィルスの仕業かなぁとか思いつつ、とりあえずマイコンピュータを開いていただきました。
「ではマイコンピュータを開いていただいて・・・ここにCD-ROMドライブが無いんですね?」
「無いんだよねー、CD-ROMドライブ。どっかにドライブにでも行ってるのかなぁ」
ひゅるりら〜
なにか冷たい風が通りすぎました。私は気にしませんでした。ちょっと動揺したけど。
「・・・では、その中にあるコントロールパネルを開いて下さい」
「コントロールパネル、コントロールパネル・・・無いよ?」
「え? ございませんか!?」
「ああ、ごめんごめん、あったあった。灯台モト冬樹!」
ひゅるりら〜
誰か助けてくれ。心の中で叫びました。
しかし応対をやめるわけにはいきません。鉄の心で応対を続けました。
パフォーマンスを確認。マスターブートレコードが書き換わっているという表示。ウィルスと見て間違い無いでしょう。
「どうやらコンピュータウィルスで間違い無いようですね。典型的な症状なんですよ」
「でも、たまぁに出たりするよ、CD-ROMドライブ」
「たまぁに・・・ですか」
「うん、3割ぐらいで。高橋ヨシノブといい勝負だね」
ひゅるりら〜
お願い・・・誰か・・・
精神的にゾンビの状態になりかけましたが、なんとかウィルスということで納得していただけました。
お客様は、私の応対がテキパキしていたのを気に入っていただけたようで、なかなかご機嫌です。
「いやぁ、あなた物事をはっきり言うね。分かりやすかったよ」
「恐れ入ります」
「本当にシャープだね! ○○○(ウチのメーカ)なのに!」
ひゅるりら〜〜
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