1999年5月15日 訪希深
紳士!ダンディズムの憂い
それは、珍しく問合せの少ない、静かな金曜日に起きました。
お客様の声は少々の憂いを含み、とても深刻な事態のように感じました。
「ピリオドのキーが・・・押せないのです」
「押しても反応が無いという事ですか?」
「いえ、押せないのですよ・・・」
どういう事なのでしょう。
ネタの匂い事件の匂いがしてきました。
それにしてもお客様のお声はダンディで憂いています。
「よーく見たら、ピリオドのすぐ下にある『カタカナ・ひらがな』のキーが斜めに沈んでしまって、ちょうどピリオドの下に入って邪魔してるようなんです」
ダンディなお客様は続けます。
「どうしたものか・・・と悩みつつ、その『カタカナ・ひらがな』のキーをポンポンと押していると・・・」
お客様にとっては余程ツライ事だったのか、ここで一旦言葉を切り、そして切なげにこう続けたのです。
「ぽろっ……と取れてしまったのです」
私は涙を流しつつ、保守センタへのご案内をいたしました・・・
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