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典型!まさかと思う落とし穴

2009年7月13日  FOX−兄貴


私は週に2〜3回は実家に電話をしています。
声を聞く&聞かせるだけでも安心するもんです。

今日も、仕事が終わって駅に向かう19時半ごろ、電話をしました。


出たのは

「あ、○○(私の名前)ですけど」
「あら、風邪は大丈夫なの?」

風邪?

実は1週間ほど前に風邪をひいていたのですが、もうほとんど治ってます。
風邪をひいたことなんて言った記憶はないんだけど・・・

「いや、もう大丈夫だけど・・・」
「そうなの? さっきは心配したわよ」

・・・話がつながらない。

「さっきってなに?」
「え? 30分ぐらい前に電話くれたでしょ?」
「いや、電話してない」
「してきたじゃない」

数秒の混乱。そして私の頭の中で導き出される推測
さらに母親の言葉は続きます。

「ゴホゴホってセキしてて、風邪ひいたって言ってたじゃない。すごい声だったから、心配したのよ」

あー、ビンゴ


「そりゃ、オレオレ詐欺だろ!」


ここから、母親とその男の会話を、聞き出した限りで再現します。



「あ、ボクだけど。ゴホゴホ
「あら、○○(私の名前)? どうしたの」
「風邪引いちゃって、あとで病院行くんだけど」
「ひどい声ね」
「電話したのは、携帯を水に落としちゃって、番号が変わったから教えようと思って」
「あら、そうなの?」
「xxx-xxxx-xxxxだから。アドレス帳、変えておいて」
「わかったわ、xxx-xxxx-xxxxね。それで、体は大丈夫なの? タミフルがいいわよ、タミフルが。効くから」



「・・・そいつは、オレの名前を言ってたの?」
「そういえば言ってなかったような・・・」

典型的なパターンで引っかかってますね・・・

「それで、お金の話とか全然出なかったのね?」
「出てない。携帯の番号を聞いただけ。あ、そういえば、明日また電話するとか言ってた」

うーん・・・
最初に番号を変更させて、次に着信番号で名前が出ることで安心させて、金の話を持ち出すってパターンだろうか・・・

「ともかく詐欺だから。なんで引っかかるかなぁ」
絶対引っかからないと思ってたわ、あんなの」
「いや、現に引っかかってるし。そう思っている人のほうが引っかかるとは聞いていたけど・・・」
「困ったわねぇ」

こっちのセリフだ!

「電話ありがとうね。電話くれなかったら、そのまま信じてたわ」

いやぁ、今日電話して良かった。ホントに良かった。

「ともかく、明日電話が来たら・・・逆にからかったらどうよ」

私なら遊ぶ。

「イヤよ! そんな器用なことお母さんにできると思うの!?」

思いません。

「んじゃね、とにかく最初に『警察に通報しました』って言いなさい。そうすればすぐ切るでしょ」
「えー、言えるかしら」
「それぐらい言いなさいよ!」
「分かりましたよ。ちょっとメモするから・・・はい、大丈夫です」

不安だ。

そしてここで母、衝撃の一言。


「ところで、あなたはホンモノなんでしょうね?


・・・・・。

「オレが子供のときにコーラを飲もうとしたら、『子供が飲んだら体中の骨が溶ける』って脅されて、それ以来何年も飲めませんでした」
「あ、ホンモノね」

ころころ笑う母。どうしてくれよう。

「なんですか、電話するときには毎回なんかこういうことを言わなきゃいけないんですか、これから」
「合言葉でも決めましょうか。『山』『川』とか」

お母様。日本人の95%が「山」って言われたら「川」って答えると思います。

「んじゃあ、これからしばらくは携帯電話のほうに連絡するから。それなら番号出るでしょ。ちゃんと持ち歩いてね」

母は携帯電話を持ち歩くという習慣がなく、いつもどこにやったか忘れてしまうのです。
そのため、電話をしてもすぐ出たためしがなく、いつも実家へは固定電話に電話しています。

「あ、さっき電話番号を書き換えちゃった」
「戻しなさい」
「それにしても怖いわー。まだ鳥肌が立ってるわよ」

確かに怖いは怖いけどさ。
お母さん、あなたのほうがいろんな意味で怖いのですが。


ちなみに、相手の男の携帯番号に電話するも、留守電になってしまいました。
番号をgoogleで検索しても出ず。あまり出回ってはいない模様。

しばらく実家には毎日電話することにします。
皆さんもお気をつけて。

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