2002年4月13日 FOX−兄貴
犯罪!捜査の見えざる手
ますます増えるネットワーク犯罪。
詐欺や著作権法違反、さらには殺人。物騒な世の中です。
気が付けば、知らないうちに犯罪者になっているかも知れないのです・・・
さて、今回のお客様。
声からすると、まだ学生さんであろう若い男性でした。
「ちょっと今から文章を読みますんで、その意味を教えてください。言葉の意味なんですけど」
とのこと。
なんじゃらほいと思いつつ、デジタル用語辞典を開き、
「はい、どんな文章でしょうか」
と答える私。
「えーっと、まず、『もじら』ってなんですか?」
もじら? ああ、Mozilla か。
「詳しく話すと難しくなりますが、まぁブラウザのことだと思っていただければ。Internet Explorer をお使いですよね?」
「あ、はい、使ってます。それで、まだ続きがあるんですよ」
「はい、では続きをお願いします」
「『こんぱちぶる』って、なんですか?」
「互換のもの、ですとか、そういう意味ですね」
「じゃ、 『MSIE6.0』は?」
「ああ、それは先ほど申し上げましたが、Internet Explorer のバージョン6.0ってことですね」
「え!? だと、これで、私が○○○(機種名)を使ってるって分かっちゃいますか?」
「いえ、そこまでは分かりません。どんな種類のプログラムでホームページを見ているかだけが分かりますね」
と、ここまで答えて、なんとなく聞いてみたくなりました。
「お客様、何を読んでいらっしゃるんですか?」
どうも何か読んでいるようなんだけど、それが分かれば答えやすいし。
するとお客様、ちょっと口ごもったあとに、
「あるホームページで表示されたんですけど・・・その内容がよく分からなくて」
と、おっしゃいました。
この時点で私の頭の中では、
これ、アクセス解析された結果じゃないか?
というのが浮かんでいます。
要するに、あるホームページに言ったところ、なにやら意味不明で不気味な情報が画面に出てきて、怖くなって電話してきたんじゃないかな、と。
そしてその予感は当たります。
「なんか『以下の情報を記録しました』とか出たんですよ。それで内容が気になって・・・」
やっぱりヽ(´ー`)ノ
「他にもいろいろ書いてあるんですけど、これで私の住所とか電話番号まで分かっちゃいますか?」
「今までの情報では、そこまでは分析はできないですね。何か数字の組み合わせが4つ並んでいるようなのはありませんか?」
「あ、あります! IPアドレスとか書いてあります。xxx.xxx.xxx.xxxです」
読むな読むな(^−^;
「それが一番怖いといえば怖いんですが・・・お客様は一般の電話回線を用いてプロバイダ様と接続してますか?」
「はい、そうです」
「アナログですか? 毎回ホームページを見終わったあとに切断してますか?」
「しています」
「でしたら、通常は大丈夫です。どこのプロバイダと契約しているかぐらいは判別できるかも知れませんが・・・」
「え!? なら、どこに住んでるかとかも分かっちゃいますか!?」
うーん、なんかやたらと住所がバレることにこだわるなぁ・・・
「いえ、そこまでは分からないはずです。一般の人には」
そして、このように付け加えました。
「例えばお客様が犯罪を犯したとして、警察がプロバイダに捜査協力を求めた場合には、突き止められるかも知れませんけどね」
だから、一般の人には普通は突き止められないんですよ。
そう言おうと思った瞬間、お客様は言ったのです。
「やべっ!!」
アンタ、なにやったんだ!!(゜¬、゜ )
その後も、
「そこのホームページに行ったという記録を消す方法が知りたい」
とのことで、履歴や Cookie の削除方法をご案内。
さらに10分ほど、IPアドレスとは何かなどを説明して、応対終了。
身近な世界になった、インターネット。
できれば、何も心配せずに楽しみたいものですね(´ー`)
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