新島で聞いた

2003/12/31  






(超能力の話を書いてしまったので、ついでに、冗談めかして書いてしまおう。……怖いから)




 学生時代、新島に行った。
 遊びに行ったのではなく、働きに行ったのだ。


 夜、仕事が終わった後で、繁華街に出たりもした。
 地元に伝わる伝説とか、そういうのをお年寄りから聞くのが面白かった。今思うと、とても若者とは思えない行動だ。だけどしょうがない。


 カイナンホウシ。


 漢字で書くと「海難法師」であろうか?
 その話を、カキ氷を食べに行ったお店の御主人から聞いた。
 実在した人物らしい。
 江戸時代の頃の話だと思う。


 一人の男(多分お坊さん)がいた。
 この人が悪さばっかりしていた為、それにはらを立てた島民が結託して懲らしめる事になった。
 引っ捕らえて縛り上げ、冬の海に小船で連れ出し、沈めてしまった。
 しかしその男は、死んでも尚、島に現れた。
 以来島民はその男を恐れて、毎年その男を殺害した日(1月24日)の夜には外に出ない。
 これは新島だけの話ではない。
 周辺の島でも、その習慣がある。
 今でもである。


「今」と言うのは、当時の今。2003年末の現在から見れば、二十余年も前の事。二十一世紀の現代で続けられている習慣なのかどうか、それは分からない。
 この話を、某テレビ番組宛てに投稿した。
 信じられない出来事をドラマ仕立てで放映する、ゴールデンのバラエティ番組だ。


 その年、三宅島で火山噴火が起きた。


 きっと、カイナンホウシのたたりだ。
 私が投稿した番組ではカイナンホウシを取材に行き、触れてはいけない物に手を出してしまったのだ。
 いやいや、そうではなくて、私が投稿した事自体が逆鱗げきりんに触れてしまったのだ。
 番組では幾つかのアンタッチャブル項目があり、それに相当する投稿だったので相手にされなかったのだ。
 そうに違いない。


 もしかしたら、それは言ってはいけない事、公表してはいけない事なのかも知れない。だから皆、それを知っているのに敢えて言い出さないのだ。
 皆、たたりを恐れているのだ。
 そりゃあ大変だ。
 こんな事をホームページに書こうとしている私にも、いずれ何かが起きるかも知れない。
 そう言えば、なんだか頭痛がしてきたぞ。
 むむむ、吐き気を伴う頭痛だ。性質たちが悪い。
 私の身に何かあったら、きっとこの件のせいだな。
 間違い無い。




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久米仙人がいい



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