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うろ覚え劇場

そういえばあんな場面があったよなぁ…と思い出しながら書く駄文。
うろ覚えで書いてますので間違いがあったらどんどん指摘してください。

異性の前で服を脱ぐ、という行為はセックスの場合だけではない。画家とモデル、という当たり前のシチュエーションもあるのだが、その中でもちょっとした仕草に言葉では表現できないような微妙なニュアンスがあったりする。

「恋愛小説家」でグレッグ・キニア演じるゲイの画家が、浴室に腰掛けるヘレン・ハントのバスタオル一枚だけの裸身の後姿にインスピレーションを受け、暴漢に襲われて以来失っていた創作意欲を取り戻すシーン。最初は恥ずかしがっていたヘレン・ハントだったが、それまで落ちこんでいた画家の生き生きした一生懸命さに打たれて、バスタオルを少しずつはだけて行く…。もちろんそこにはセックスは全く介在しないのだけれど、相手を思いやる気持ちが現れたとても微笑ましい、気持ちのいいシーンだった。

「バグダット・カフェ」にも同じようなシーンがあった。夫婦喧嘩の末、行き場所を無くしたジャスミンが身を寄せているモーテルで、同じくそこに滞在している画家から絵のモデルにと頼まれる。モデルをしている内に情が移り、頼まれてもいないのに胸をはだけるジャスミン…。これまた別段誘惑しようとしているわけでなく、言葉では表せない気持ちの変化というか、心の交流が伝わってくるいいシーンである。

一方、「タイタニック」でのローズ(ケイト・ウィンスレット)の脱ぎっぷりがいい。画家のデカプリオくんもたじろくほどだった。これは二人の間に心の機微があったというより、ローズの側に「逃げ場の無い閉塞感から今すぐ飛び出したい」という切羽詰った動機があったからだろう。

僕も芸術のためならいつでも脱ぐ覚悟はできているのだが(言ってろ)。

舞台「女の一生」では杉村春子先生が主人公の女学生時代から演じるそうだが、これは先生だから許される?こと。そもそも舞台は約束事が多い世界だから先生がうら若き処女の台詞を吐いてもだれも笑わない(のだと思う。見た事は無いが)。

ところが映画はより現実味がある分だけ無理があると失笑を買ってしまうことになる。「ニューシネマパラダイス」「シャイン」「君がいた夏」など主人公の青年期を別の役者さんが演じることも多いけれど、回想シーンでちらっと出てくる若い頃を自分でこなす人もいる。

前振りが長くなったが、ここで「いくらなんでもあんまりじゃない?」ベスト3を発表したい。

1.「ガープの世界」のR・ウィリアムスの高校生。ぴょんぴょん飛び跳ねたりして若さを表現していたけど、ちょっと正視に堪えなかった覚えが....単なる回想シーンではなく、かなり演技時間も長かっただけに見ているほうとしては辛かった。

2.「スニーカーズ」のR.レッドフォードの大学生。画面全体がソフトフォーカスになっていて笑える。

3.「マダム・スザーツカ」のS.マクレーンの若い頃。本編の方で実年齢よりかなり老けた役を演じている腹いせか?、天才ピアニストのデビュー当時(推定年齢18歳?)の回想シーンで登場、さらに強度のソフトフォーカスが...(笑)。

「恋人たちの街角」のB.クリスタル、「ストーリー・オブ・ラブ」のB.ウィリスの髪の毛ふさふさ時代も微笑ましい。本人は喜んで演っていたにちがいない。

盲目の退役軍人がマンハッタンのボールルームで見知らぬ美人をタンゴに誘う。「まだ下手だから..」と躊躇する彼女を「ダンスは楽しむためのものだ」と半ば強引にフロアに連れ出す盲目の男。始めはぎこちなかったステップも男のリードで徐々にスムーズになり、彼女の顔にもいつしか笑顔が…。「セントオブウーマン〜夢の香り〜」の1シーンである。

社交ダンスって決められたステップの通りに動くだけで何が楽しいんだろう…くらいに思っていた僕にも楽しさが充分伝わってくる。アル・パチーノ演じる偏屈者の付き添い人を押しつけられて辟易していた高校生(クリス・オドネル、←若い!可愛い!!)が初めて彼のことを見直すことにもなる、とてもいいシーンである。最後の決めのポーズの瞬間テレビの画面に向かって思わず拍手をしてしまった。

カジノで大儲けした兄弟(D・ホフマンとT・クルーズ)が泊まったホテル(シーザース・パレスだったかな?)のペントハウスで2人がダンスを踊る…「レインマン」の1シーンも印象的。

デートに誘われた兄が「ダンスを知らない」ということで弟が手ほどきをするのだけれど、それまでは単なる金づるとしか思っていなかった兄に対して弟が兄弟の愛情を感じる、静かないいシーンになっている。部屋の外から映した二人のシルエットも美しいショット。ちょっとホモセクシュアルチックなシーンでもある。

まだ夢見る頃だった時代、デートをするようになったら、してみたいと思っていたことが2つあった。ひとつは観覧車の一番上でKissすること。もうひとつはドライブしている彼にBlowJobをサービスしてあげること(赤面)。

というわけで後者のシーンがある映画を2つ。 「ガープの世界」と「バックマン家の人々」。 ところが2作品とも直後に事故を起こしてしまう。特に前者はとっても悲惨な結果に…危ないから良い子は絶対に真似しないようにしましょうね。

遠い昔、僕がまだ汚れを知らなかった頃のある日、TVを見ていたら、そこに逞しい肉体の3人の男たちが全裸で水浴びをしているシーンが目に入ってきた。なんだか分からない衝撃を受けしばらく見続けていると、腰にわずかに布を巻きつけただけの男が裁判にかけられていた。すると「野蛮人に服など必要無いっ。」と無理やり腰布が取り払われる。あーっ、眩しすぎるっ。なんて逞しいお尻なんでしょ。純情な僕には刺激が強すぎるよ。罪な映画だぜ、まったく。

もうお分かりでしょうが、これは「猿の惑星」のシーンであった。ってことはあのお尻はチャールトン・ヘストン? あまりの衝撃に、その後長らく思い出しては悶々とする日々が続いたものである。

男の尻は重要なチャームポイントだと認識されているんだろう。結構ケツ・シーンって多いような気がする。思いつくだけでも、ケビン・コスナー(「ダンス・ウィズ・ウルブス」:あんまりそそらない)、ブルース・ウィリス(「12モンキーズ」:けっこうむちむち)、ブラッド・ピット(「12モンキーズ」:暗闇でちょっとだけ)、ロビン・ウィリアムス(「フィッシャー・キング」:暗くてよくわかんない。見たくもないけど)、デンゼル・ワシントン(「ハリケーン」:おいしそうでした)、マシュー・マコノヒー(「評決のとき」:かわいいおしりでした)、シュワちゃん(「ターミネーター」:筋肉って感じ)、ロバート・デニーロ(「ヤング・フランケンシュタイン」:お年の割には魅力的)などなど、SEXシーンでもないのに皆さんよくお尻を披露してくれてうれしい限りである。

それにしても、毛深い俳優さんが多い割には、みなさんケツはつるつるしているような…変ですねぇ。撮影のためにわざわざ剃毛しているのか?ケツは見せられてもケツ毛は失礼、みたいな一線があるのだろうか。ケツの話だけになかなか奥が深いようだ。撮影前にお尻のムダ毛を手入れしているロバート・デニーロ…なんてけっこうそそるかも。

話がそれてしまったが(ってこの話に本題なんかあるのか?)なんと言ってもいまだ「猿の惑星」を超えるお尻シーンにはめぐり会えないのはある意味残念なことだ。次なる傑作を映画界に強く望むところではある。

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