ばりこての博多ラーメン

博多ラーメンとは、福岡におけるとんこつラーメンの事です。博多系、いわゆる博多ラーメンは一見、スープが白っぽく見えます。長浜系、いわゆる長浜ラーメンはスープが茶色っぽく見えます。これはスープのベースとなる豚骨の違い、だしの違いによると考えられます。こういった味とは、別に歴史的な分類をされる方もいます。

戦後の混乱時に満州から引き上げてこられた方が、むこうのスープを元に現在の福岡市中央区の長浜で、魚市場で働く人の為に作ったのが最初であるとか、九州とんこつラーメンの発祥の地は、元々福岡県南部の久留米市で、それが後に福岡に伝わったとか、諸説入り乱れ、分類は定かではありません。昔は地元福岡においても、長浜系と博多系にわけられていましたが、現在では各店が独自の味を持ち、どちらともいえない様な多種多様な広がりを見せています。しかも、東京の様ないわば違う土地で営業されてるお店では「長浜ラーメン」という知名度が低いために、敢えて「博多ラーメン」として営業されていたり、両者の看板を上げているお店もありますので、ますます混乱が生じていますし、地元福岡でも過酷な競争で味に変化をつける為に今も刻々と変化し続けています。

両者共通して言えるのは、豚の骨をベースにダシをとったラーメンで、麺は他のラーメンに比べてかなり細く、具はいたってシンプルで、ねぎ、紅しょうが等の薬味がつき、替え玉というシステムを持っている事です。

ちなみにこの麺の細さにも2通りの由来があります。まずは麺を茹でる時間が短くて済むという、一度にたくさんの客をさばく店にとっても、待つ方のお客にとってもメリットがあって、始まったと言う説。あるいは麺にスープがよりよくからむむ為に表面積を大きくするという理由で細くなったなどと言われています。
私は縮れ麺が明らかにスープとのからみを考えて作り出された事を考えますと、後者だと思っていますが、ま、おいしければどちらでもいいんです。

このように福岡のラーメンには様々な歴史、バリエーションがありますが、当店のラーメンは、私が学生時代に地元博多で、「博多ラーメン」といわれ通い親しんだ店の味を目指しております。豚骨100パーセント、の「ばりこて」の味を是非皆様にも、一度味わって欲しいと思っております。