04−
NOVEL04
制作日時:1999/6/中旬
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今回はキャラクターの作成について書きます。
ここで注意して欲しいのは、
「キャラと世界観、どちらを先に作ればいい?」
などという疑問にことさら答えるつもりは無いということです。
そんなものは作品ごとや作者ごとによって違います。
今までは世界観の作り方から行きましたが、
世界観から先に行ったのは、
「その世界に住むキャラを想像しやすい」
からですね。
しかし、
世界観の作り方さえ知っていれば、
「キャラを作成し、
そのキャラに合わせた世界を作ることも可能」
なのです。
よってどちらが優先というわけではない、
とそう考えて下さい。
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1:名前 必要なら字名も列記 2:種族 現実舞台なら必要ないかも。 3:職業 ”学生”も立派な職業です。 4:年齢 少なくとも作者の中でははっきりさせておくこと。 5:身体的特徴 外見的特徴。 なお、肉体のことであってファッションのことではありません。 顔の造形などについてもここで。 6:服装的特徴 ファッション系情報。 場合によっては装備なども書く。 7:表情的特徴 そのキャラクターの仕草やクセなど。 8:性格 どういう心理活動で動いているのか、と。 9:経歴 キャラクターの今までの人生。 10:疑問点 そのキャラが抱いている疑問や問題。 |
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では実例。
エアリアルシティから主人公二人分と、
脇役一人。
※よって、「エアリアル」を読み込んでいない人はこれ以上は読まないように。
名前 アモン 種族 魔神 職業 酒屋店員、バーテンダー 年齢 二十歳前後(詳細不明) 身体的特徴 前髪に金メッシュの黒髪。髪は前髪以外後ろに流している。 翼は生えていない。 やや下向きに伸びた整った鼻筋と鋭い目付き。野生的な感じの美形。 ボクサータイプの筋肉質。 服装的特徴 黒のジャケットと同じ色のトルーザー。インナーは白のシャツをラフに着込む。 トルーザーはサスペンダー吊り、戦闘前にサスペンダーを鳴らす癖がある。 表情的特徴 常に不満気な表情。良く見せる表情は激昂と怒り。 笑い声の描写は無いキャラクター。 ときたま、はっとしたように焦りや驚きの顔を見せる。 また、クラウゼルといるときだけ嫌味な物言いをしたりする。 性格:激しやすいが、重大事件でなければ固執しない。激して、はっと覚めるような感じ。よほど非常識なことがないとピーピーさわがない(クラウゼルを相手にしているときとか)大きな事に関わると、激情が腹の中に居座ったままになる。その激情の爆発力は「暴走」に近い。死んでもいいから任務を果たそうとするタイプ。 行動理念は「他人」。自分から首を突っ込むような性分ではない。自分と親しいものが、何らかの形で害を受けたとき、その無念を晴らそうとする。また、自分の存在が否定されようとしたとき、抵抗という形で行動する。 善良ではあるが、表立って行動しようとしない。人に誉められるのを嫌う。自分から人を遠ざけていく癖がある。親しい友人、もしくはちゃんとした大人でなければそのあたりをわからないため、倫敦での評判はさほどよくない。 「すまない」 が口癖である。 経歴 ・1913:神魔戦争において父親(魔神侯爵アモン)戦死、母親は幼児のアモンをかばって殺害される。アモン自身は最高神(後の警部)によって保護。このあたりの記憶はおぼろげ。 ・幼少時「戦災難民地区」であった倫敦に何が何だかわからないまま降ろされる。自分と同じような境遇の者達と出会うが「自分が生き残るために母親を死なせた」という思いが強くなる。戦争の被害者であり、加害者でもある。自己否定。ゆえに、魔神族であるようだが、翼も生えず、契約能力も持たない。 このあたりから無鉄砲な喧嘩屋気質が出てくる。大人相手でもムキになる可愛げの無いガキといったところか。 ・1923:十歳前後でフィルの率いるストリートチルドレン「HI−WIND」と合流。自己否定がさらに強くなっている。身体的欠陥の指摘による激怒で、喧嘩をすぐに起こす。ストリートチルドレンの中でも、少し浮いた存在となっている。喧嘩屋としての才能開花。 ・1928:十五歳前後〜。倫敦のストリートチルドレン四派が統合戦争を始める。アモンの重要性が注視されるようになる。大人相手でも怪我や痛みなどかまわずに殴りかかる姿勢はたしかに魔神か。 段々と周囲に人が集まってくるようになる。闘い方を教えたりすることによって、人付き合いの輪が広くなる。 ただし、戦場においては単騎特攻、誰にもついていくことができないほど、闘いの中心を求める。仲間の何人かは死亡しているが、アモンだけは生き残る。「ニア・デス・ジ・アモン(死にたがりのアモン)」の呼び名が囁かれる。魔神というよりも死神か。 ・1930:十七歳前後〜、「HI−WIND」の中ではフィルの右腕的存在になっている。他の団員の大半は「近寄りがたいけど頼れる男」としてアモンを見ている。ストリートチルドレンの抗争激化。警部達が出張るようになるが、派手な接触は無い。 アモンに惚れている娘の存在、ドリアッドの少女アイレン。「HI−WIND」内の女性メンバーの間では評判の手弱女(古いな)。アモンはその存在をやや気に留めている。 アモン、最終戦の直前、「HI−WIND」を抜ける。誰も自分についてくることなどできず、死を撒き散らしているような感覚を恐れた。人のしがらみが必要以上に大きくなってしまった今、自分が死ぬならいいが、他人が死ぬことには耐えられなくなっている。 ・同時期:抗争最終戦前夜、マフィアと組んだ相手側の謀略によって「HI−WIND」壊滅。フィル達主力は逃亡するが、アイレン「アモンの女」と思われ、惨殺、死体はアモンの家に投げ込まれる。 一人で戦争を起こすアモン、マフィアおよび敵チームの主力を叩き潰した時点でスコットランドヤードに捕縛される。銃弾を数発受けていたが、やはりその程度で死ぬような魔神族ではない。警部は彼を幽閉しようかと考えるが、今回の戦闘理由、相手方の動きや正体、フィル達との駆け引きによってそれを中止する。 アモンは自分が許された理由を知らない。 ・現在:保護観察という形でアモンはジョナサンの酒屋へ預けられる。自己否定の考えは、じっと体の中に根づいてしまっている。自分のことを死神と自覚。 周囲に何事も起きないため、表向きは平和に暮らしている。 主な疑問点 1:アモンの精神的欠陥 死にたがってるようでいて自殺しないのは、結局自分に甘えているからだと断言する。 アモンの自己否定は、「強くはあるが完全ではない」のである。「人が死んだからといって悩むことなく生きていけんのか?」という問いかけの答えがそこに存在する。自殺などしたら、彼らの死を無駄にすることになる。 誰かに必要とされ、その者が失われることなく自分に付いてくることができるならば、また、それを恐れずに求めることができるならば、アモンの精神的弱さは克服される。 2:なぜに死地を探す? 自殺ではなく、他人の手にかかるべきだという考えは、アモンが今まで関わってきた人間たちへの義理に近い。まっとうな死に方が許される生き方をしておらず、それでいて自殺もできない。 「自分が、彼らのことを忘れて平和で生きることなど許されない」 という思いがある。ゆえに、彼らと同じようになることを望み、死地を求める。これは他人に自分を預けているということで自立していない。 その思いを忘れるのではなく、離れることさえできれば良いのだろう。 3:他の人から見たならば? 他人はアモンから離れている。「近寄りがたい」し「近寄らせてくれない」のである。かなり強引な性格の者でなければ、傍においておこうとも思わない。 そして、近くにいる者達でさえ、アモンには同情する以外のものを感じていない。前述までの理由を理解しても、 「それならば仕方ないか」 と、アモンの内部に踏み込んでこなかったのである。唯一、その鍵となりえたアイレンさえ、己が闘いを求めるのをやめようとした矢先に失っている。 他人から見れば、アモンは悲劇的な存在であり、同情することはできても、叱り付けたりすることなどできないのである。だから、彼は、同情されることに対して「すまない」としか言えない。 4:解決策は? クラウゼルが鍵だろう。但し、幾つかの死線を越えない限りは無意味。 名前 クラウゼル・アレイポーク 種族 自動人形 職業 スコットランドヤード総務部庶務課、巡査 年齢 生まれたときから十七歳 身体的特徴 柔らかそうな金髪のロング、ヘアバンドのようなカチューシャ付き。 おとなしそうな顔つき。高貴というより庶民的。 目は常に伏せたまま。眼球が無いため、まぶたをあけることができない。ゆえに、涙も流さない(欠伸とかをしても、絶対に)。 服装的特徴 服はエプロンスカートにブラウス。ネクタイ、もしくはスカーフを襟に巻いている。 服装だけを見るとメイドと勘違いされるだろうが、フリルとかの飾りは無い。 「通常の自動人形の存在意義=召し使い・玩具」 なのだが、 「クラウゼルの存在意義=一つの人格」 なのである。よって、装飾品やエプロンなどでメイドっぽく飾ることはない。 服装としては事務員的な雰囲気を持っている。(警察署内でもおかしくない服装) 装飾品はカチューシャとスカーフの飾りのみ。イヤリングはあるかもしれない。炊事をするために手指には何もつけない。 ただ、いつもスカートのポケットの中に手鏡を入れている。目が見えないのに。 表情的特徴 目を伏せたままではあるが、色々な表情を見せる。基本的にうつむき。手を口元や頬に持ってくる癖がある。 平常時は常に微笑を保っている。ハハハとか声に出して笑わない。クスクス笑う。 また、エンディング以外に涙を流すことはない。哀しいときは「哀しげ〜叫ぶ」というように変化していく。 頬を朱に染める、ということでさえ、アモンに体を修復されてから初めて見せる。 性格:いたって温厚。天然ボケというか、ものごとを無茶苦茶な方に考えるのが得意。言葉の裏を意識して読まないタイプ。だが、自分に対する文句に関しては敏感、抗議する。 のほほんとしているようだが行動は迅速かつ的確である。バカではない。(そうでなければ事務など勤めていない) ものではなく、人のように扱われることを喜ぶ。そのために警部やフィル、スコットランドヤードの主な面々とは仲が良い。つまり、自分が人を模していながら、それになりきれないことにコンプレックスがある。 行動規準は、それが必要な仕事であること。これは事務のみならず、家事などにもあてはまるため、傍に他人がいれば何かしら行動しているということになる。相手の貴賎かまわず、その人の生活などを援助しようとするのである。単純なプラスマイナス計算で、プラス方向に大きければ行動する。ただし、自分が破壊されることを嫌う。 「死ぬのではなく、壊れるのが恐い」 壊れてしまえば、自分が機械だと証明してしまうし、すべての記憶が消去される。それまで培った仮の人格や性能は受け継がれるが、記憶がなくなっては自分がどのようにして何を体に刻んでいったのか失ってしまうからだ。無論、壊れても完全には死なないというのは、人形ならではの特性なのだが。 経歴 1912:フランドル・アレイポーク、人形師としての引退旅行において、大西洋上、タイタニック号において一人娘のクラウゼルを失う。九死に一生を得たフランドルは工房を離れ、一人で「娘となりうるべき人形」を作成しはじめる。 1916:幾つかの試験体を経て、まともに動く人形が三体完成。クラウゼルの名をいただく。研究費用、および開発場所や経験を得るための場所としてオクスフォード大学を選ぶ。完成したクラウゼルの内、一体が学内の好事家に連れ去られ「研究」と称して分解、破壊される。 人形というものに人格があるのかどうか論議となり、場所が場所だけに事件を内密にするため、スコットランドヤードが出張ってくる。結局、論議はフランドル側の負けに終わる。 この頃、神魔戦争の処理に忙しく、難民との応対にクラウゼルまで巻き込まれる。その事務処理能力と、人形ならではの利点(無疲労、大量人員確保)からスコットランドヤードがフランドルを抱え込むことになる。 1918:スコットランドヤードの要求にこたえ、耐久性や動作にマイナーチェンジを施した新型ボディのクラウゼル、五体ロールアウト。アモンと出会うのは、この中の一体め。「四女(壊された一体を含むため)」のクラウゼルである。 同時期、初期型クラウゼルの長女、自分から望んで保存用マスターパーツとして分解される。元来から残っているのは次女のみ。 1923:クラウゼルの現形態のもとになる「人間化していくボディ」完成。旧型クラウゼル六体、そして、新型ボディ用に作り上げた十四体、合計二十体が完全改装してロールアウト。 それぞれ部署配属されるが、次女のクラウゼルはフランドルの実家へと行き、いつか父親が帰ってくるときを待つ。彼女は全員の母親役である。 現在:クラウゼル十九体のうち、三体が損失、十体が補完され、スコットランドヤードの中には二十六体のクラウゼルが存在する。それぞれの見た目はほとんど同じだが、アクセサリ、服飾、成長過程による身体的変化で区別をつけることができる。 クラウゼル(四女)は、スコットランドヤード内の同系機の中ではもっとも古株ということになる。フランドルが一番、目にかけている「娘」が彼女だといえよう。 主な疑問点 1:クラウゼルはオリジナルのコピーなのか? 1916年以降、フランドルは人形の存在に人格を求めている。 すべてのクラウゼルはオマージュとしてオリジナルである「フランドルの娘」の形をとっている。それは別に「究極の擬態」を求めているのではない。その証拠にフランドルはクラウゼルを「量産」している。ときたまのバージョンアップは性能的なものであって、実の娘に似せていこうとは考えていない。 このように一人の外見に絞って多重の人格を求めるのは、 「一人娘のさまざまな未来を夢想する」 のと同じ事である。 こうなったのは1916年の事件以降であり、フランドルは人形一体一体の存在に人格を求めている。自分が作ったものが「人形」という人の形を模しただけのものとは考えたくなかったのだろう。だから、人が作りえた機械に、どうすれば人格としての心が生まれるのか、彼はそれを模索しているのである。 2:クラウゼルの人格はどこにあるのか? 人でさえ自分自身を理解しがたいというのに、クラウゼルにそれがわかるものだろうか? 彼女は、自分を一人の人間として扱い、しっかりと付き合ってくれる者を求めている。 1916の事件以降、フランドルは彼女たちに生まれてきた意味を与えたくて個々の人格を与えようとしたが、それは「経験を積む」以外に不可能だった。さまざまなことに対する判断のしかたをおぼえ、それに対応する応用力をつける。これは子どもの成長と同じである。 あとは、自己の中身が機械であるということに恐れを抱かねばいいのだが……。 3:社会的に見て「自動人形」の位置は? 身分というものがあるならば、その地位はかなり低めに設定されている。なぜなら自動人形は、 「作られたもの」 だからである。動かない人形であるならば、子どもでさえ布切れなどで作ることができる。死体が動いたりする町で、自然発生もしない自動人形を作る価値はどこにあるのかといえば、召し使いか好事家の愛玩道具でしかないのだ。 名刀には魂が宿り、人のように動き出すが、その魂は宿れと思って宿るものではない。自然発生的に、製作者や使用者の念が乗り移り、一個の人格となるのである。 その点からいえば、自動人形に宿るのは魂ではない。もとから動くために作られた自動人形に魂が宿れば、今まで形成された動きや仮の人格まで消える。魂が宿るとは後づけされる憑依現象なのである。 フランドルが求めているのは本当の人形が、そのまま成長していくことである。倫敦でいうなれば、魔法使いが自分の作ったゴーレムが人間になればいいと考えているようなものだ。 1916以降、フランドルのみならずクラウゼル達もこのことを気にしている。 4:本人の問題意識 クラウゼルは結局のところ、人ではなく、自動人形である。彼女はそのことを恥じている。父親の「娘」の替わりにもなれず、そうかといって一個の人格があるかと問われれば自信を持ってそうともいえない。 彼女は常にそこで不安定に悩む。だから、「自分をもっとも必要としている」警察の「仕事」をこなしていく。そこで働いている間は、少なくとも、彼女は他の者達と同じ位置にいるのである。 5:解決策 同じように、魔神でありつつもそうではない存在のアモンが鍵となる。 ※一部キャラにおいてはこういう相関解説も作る。 アモンとクラウゼルについて 1:アモンの問題解決 クラウゼルは、その性格と性質上、「人格の内側の動き」にたいして敏感である。自分を潰そうとしているようなアモンの弱さと優しさを真っ正面から突くことができる。 そして、自動人形である彼女こそが、死地を乗り越えることができる存在なのである。初めて出会う「仲間」の存在と信頼感ゆえアモンは彼女の言葉に重きをおく。 死ぬことの無い存在を共にしたとき、死地に向かったアモンには一つの課題が与えられる。それはかつての自分と同じように、仲間を失う苦しみを与えないこと、つまりは自分が死んではならないということだ。 ゆえに、そのとき初めてアモンは自分の力を欲する。生き残るための手段として、容赦のないほどに強力な魔神の力を。 2:クラウゼルの問題解決 アモンはその成長過程における身体的迫害により、そのテのことには免疫を持っている。不具なものを卑下する意見を許す性格ではない。彼にとってみればクラウゼルは純粋に一人のキャラクターであり、自分のパートナーである。 彼女はそれを知ったことにより、アモンの姿勢に惚れる。自動人形である自分よりも、差別を受け、それを相手に闘ってきた男が傍にいるのである。 大切にされる、ということを知れば、クラウゼルは自分の存在を認めることができるだろう。 3:問題の帰結の行方 先に解決するのはクラウゼルである。アモンは最終決戦で自分の力を完全に発揮しない限り、すべての呪縛から逃れることはできない。 エンディングでクラウゼルが涙を流すのは、アモンがしっかりと変わったことを悟ったからである。 名前 フィリアス(フィル) 種族 猫人間 職業 スコットランドヤード内総務部秘書課、巡査長 身体的特徴 やや水色がかった白い髪(先端が黒ずんでいる)のポニーテール。 やや攻撃的な、姉御的顔つき。色っぽくはない元気者だが将来性十分。 くりくりした目で瞳孔部分は猫目。 服装的特徴 上着、ベスト、タイトスカートの警官用事務制服をラフに着ている。歩きやすいようにタイトはバックスリット入り。また、獣化のことを考えてストッキングは履いていない。同じように装飾品は一切身につけない。 表情的特徴 顔は基本的に上向き。 良く笑い、良く怒る。上を向いて笑う。本気で怒るというよりもウンザリ系。 本気で怒るのは、自分以外の誰かを心配するとき。 憂いのある顔、疲れた表情などは、独りでいるときにしか見せない。 性格:気になる相手がそばにいる場合、構いまわすクセがある。好奇心旺盛で、制止されても覗き込んでいくタイプ。しかし、本当に危険だと悟った際の逃げ足は速い。このあたりの「引き際」がストリートチルドレンの長として適性だったのか。 姉御肌で短気だが、怒りは持続しない。気位は高く、大衆を前にしても堂々としている。根っからのリーダーシップを持ち、義理堅く、極めて常識家と言える。 行動規準は「気に入ってるものがいる(ある)」と「今、気になっている」ということ。寄り道屋ということができるかもしれない。指導者として考えると、最終目標を見つけ、その周囲のものを調べ尽くして、相手の逃げ場をなくさせてから軽くいただくタイプ。ただし、わずかなチャンスがあるならばセオリーを無視する。 経歴(簡略) 1912:ソーホーの娼館の一室で生まれる。獣人は獣化してから出産するため、フィルはその娼館の内猫として育てられる。母親の記憶は薄い。 生後四年目で人化できるようになり、以後、人間ベースの生活となる。ときたま獣化して「裏のある客」をスパイするようになる。この時の情報、コネが後にストリートチルドレンとなった時に役立つ。 1922:仲間たちと組んで、ソーホー地区の区画整理事業をやめさせてしまう。撤去を命じられていた店、歓楽街から歓待を受け、外での生活をするようになる。 1923:ストリートチルドレンの抗争、少しずつ起きる。彼女の率いる「HI−WIND」は戦闘重視ではなかったため、追いつめられていく一方。そこにアモンが合流してくる。追いつめられている境遇の中でなら、死にやすいとでも考えたのか? 1928:ストリートチルドレンの抗争激化。警部と知り合いになる。その情報量と指導力からのスカウトだが、無視。 1930:抗争最後の夜、相手側の謀略により「HI−WIND」壊滅。死傷者を出しながらもフィルは逃亡。アモンが家にいないことを知って、警部とともに街に出る。アモンの処置について自分がスカウトに乗ることで反故にする。 問題点 1:アモンやクラウゼルに対して。 どちらに対しても「友人に近い姉」というスタンス。クラウゼルには姉役で、アモンには世話女房といったイメージか。どちらのことも心配なのだが、ときに立場が逆転することがある。 アモンに対して特別な感情が全くないといえば嘘になるが、たとえ告白されてもつきあうのは避けるだろう。彼女はアモンの傍に踏み込むことのできない客観的な存在なのである。 2:警部に対して 警部に対しては精神的に保母、行動的には恋人に近い役割をになっている。いつも叱ってばかりいるため、誉めることができなくなっているというのが現状。内心では、無茶苦茶やるけど最終的には頼ってもいいんじゃないか、と思っている。 飼い猫(フィル)と飼い主(警部)の関係に近い。 |
※なお、この設定は全て企画段階のものであり、製品版におけるキャラ設定とは少々違う可能性がある。
逆に言えば、企画段階からこの程度を考えておけばいいと言うことだったりして。
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また、
脇役では経歴などが簡潔になっていますが、
ヴァレスやモイラ、
ラルフなどの準主役級はアモン並の情報量を持ってます。
こういうものを作りつつ、
彼らがストーリーの中で動くところを考えていく。
そんなところでしょうか。
うーむ。
このキャラ表を見れば、
一応は、
「エアリアルシティが書ける」
のかもしれんなあ的な(笑)。
まあ、
自分はいつもこうやってキャラを作成してます。
参考になるんだろうか。