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 梅原氏からの手紙2000年06月08日

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 青山 智樹 様
2000・6・8

 お手紙、拝読しました。
 たぶん我々の往復書簡は、作家志望者たちに大きな刺激を与えていることでしょう。その意味で、今回、青山氏が書いた「中堅作家の家計簿」も、現実を知らしめた点で良い刺激になったでしょう。
 つまり、この現実を知っても、それでもプロ作家に成りたいという、根性のある奴だけが成ればいいのです。
 また、青山氏も自分の仕事をがんばってください。

 さて、それとは別に、私はため息をついています。
 未だに青山氏にわかってもらえない点があるからです。
 手紙に、こう書いてありましたね。

青山「梅原さんは評論家の態度について触れていますが、もう何度も繰り返していますが、彼らの言葉に耳を傾けるのは、意味のないことです」

 私の返答はこうです。
A:もう何度も繰り返したが、私は被害者だ。かっての私は、SF評論家たちの言い分を信じてしまい、超メタ言語的な小説を書こうとした時期があった。約四年間が無駄になった。
 この恨みは死ぬまで忘れんぞ! 復讐してやる!
 しかも、私には大義名分がある。これ以上、被害者を増やしてはならない、という点だ。
 今後も、SF評論家たちは言いたいことがあれば何でも言うがいい。だが、それなら梅原克文も言いたいことを言うぞ! 「若者たちよ。SF評論家の言うことなど信じるな!」と。
 これこそが言論の自由なのだ。若者たちには、SF評論家の言い分とサイファイ作家の言い分との両方を読ませるべきだ。そして若者たちがどちらを選ぶかは、若者たちの自由である。

 当然のことながら、梅原克文の言い分はSF関係者の面目をつぶしてしまうものだ。
 たぶん青山氏は、自分の友人知人(SF関係者たち)の面目が丸つぶれになるのが、嫌なのだろう。だから、私の態度を軟化させたいのだろう。
 残念ながら、それは無駄だ。私は心底からSF関係者たちを憎んでいるからだ。彼らの言い分が気に入らない場合は、これからも必ず叩く!
 若者たちを教育するためにも、SF関係者たちには恥をかかせてやる!
 彼らの自業自得なのだ!

・「早川書房の『このSFがよみたい』の投票ランキングに、『カムナビ』が入らなかった点について」

A:青山氏は勘違いをしています。
 私は「SF作家と呼ばれたくない」のですよ! SFの投票ランキングに、私の作品が入るのは、お断りです。今回は見事に入らなかったので、私は喜んでいるぐらいです。

 また、最近、私が激怒したのは、「梅原克文=SF作家」の文脈を続ける連中に対してです。今の私はその文脈を嫌っているのに、知っていて知らない振りを続けるからです。これは礼儀知らずもいいところです。
 今回は、「訴訟を起こすぞ」と脅してやったので、彼らも考え直したでしょう。

 本当は、「ソリトンの悪魔」がSFマガジンの投票ランキング一位になってしまった過去も、私は消してしまいたいのです。
 ただ、96年頃までは、私も「SFの復活」を願っていたし、「ソリトンの悪魔」も、その頃の作品です。だから、こちらのランキング一位は「若い頃の汚点」としておきましょう(笑)。

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 話題は変わって。
 しばらく前、書店で、徳間書店の「SF・JAPAN」という本を立ち読みしました。
 で、私の感想は、「おかしな事態になってしまったな」です。
 これについては、私自身も反省し、謝罪しなければならない事情があるのです。

 以前、私はこう書いたと思います。
 「早川書房と徳間書店が協力できないことが問題だ」と。
 実は、私は徳間書店の編集長に対して年賀状の返事を書く時も、それを指摘していたのです。
 しかし、言葉足らずで、言い方が不適切でした。反省し、謝罪します。ごめんなさい。

 私が本当に言いたかったことは、以下のとおりです。
『早川書房のSF部門の官僚主義的な性格から見て、早川書房が大衆娯楽SFの路線へと転進するはずがない。だから、早川書房と徳間書店の間で「商売第一」を合い言葉にした協力関係など築けるはずがないのだ。ゆえに、徳間書店は、早川書房との協力関係などあきらめて、SFの二文字から完全に手を引いて、しばらく出版業界全体の成り行きを見守るべきだ』と。

 しかし、「SF・JAPAN」を見たところでは、徳間書店は勘違いにハマったようですね。
 今の徳間書店は、「中途半端に早川書房化している」し、「中途半端に官僚主義化している」のです。
 徳間書店の方が、早川書房の「おたく官僚主義」にすり寄ってしまい、自滅に向かっているのです。

 あるいは、私の指摘の仕方がまずかったことも一因かもしれません。
 もしかすると徳間書店の編集長は、私の言葉を丸呑みしたのかもしれません。「徳間書店は、無条件で早川書房に協力しなければいけない」と勘違いしたのかもしれません。
 そうだとしたら、私の言い方が不正確だったと反省し、謝罪します。

 もちろん主たる要因は、日本SF作家クラブが徳間書店に無理強いしているからでしょう。

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 お話変わって。
 「クラーク批判」については、言いたいことは言ってしまったので、追加することはありません。
 その他のことも追加することはありません。
 ここから先は、次の世代が引き継いで、この議論の内容を活用してくれるでしょう。

 では、また。
      草々

      梅原克文



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