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射撃備忘録
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■事の始まり
■初心者講習
■銃砲検査と経験者講習
■申請提出コツのコツ
■散弾銃所持申請
■教習射撃
■こんな物がいる
ニッコー栃木射撃場にて2002/06/30
ニッコー栃木射撃場にて。2002/06/30



■事の始まり
 いま、マイブームはクレー射撃である。本物のショットガンをぶっ放して、カワラケを割るというアレである。
 かなり規制されているとはいえ、日本国内でも合法的に銃を所有できる。
 ぼくは(たぶん)その数少ない所有者の一人なのである。
 ここに至るまで、どんないきさつがあったか、どんな風に銃を所有するか、書き綴っていこうと思う。

 まず最初に断っておくと、ぼくは別にガンマニアではない。
 ミリタリーファンでもない。
 戦記ものなど手がけているが、もともとはただの飛行好きで、零戦五二型甲と零戦五二型の区別はできるが、Ak47とAk74の違いは良くわからない。
 ま、そんな人間がどうやって銃を持つようになったかの話である。

 事の始まりは、十ウン年前、まだ高校に勤めていた頃
「青山さん、射撃やってみませんか?」
 そうおっしゃってこられた先生がおられたからだ。M先生というやはり理科の、年寄りの先生だ。
 一度は定年退職したものの、非常勤講師として週に数時間、授業をもたれていた。
「最初はね、空気銃から始めればいいんですよ。まあ、手続きは面倒ですが、親戚とか友達にヤクザはいないでしょう? ならば大丈夫ですよ」
 M先生は趣味が日本刀の収集と、ライフル射撃。戦前は警察官、しかも特別高等科にいたという方でこの人の話しだけで一本小説が書けそうな方である。
 科も同じであり、公私共にいろいろと教えてもらった。

 その中にエアライフルの射撃があった。いまは潰れてしまったが、当時は新宿に射撃場があり、一般の人でも千円だか八百円だか出せば、二十発ぐらい撃てた。
 受付で料金を払うと標的と、銃弾をくれる。
 銃弾は、まあ、BB弾にスカートが付いたようないわゆる鼓弾である。
 標的はボール紙で、左端に上下二段の試射用の標的。右側にトランプの5が二つ並んだような形をしている。

+−−−−−−−−−+
|◎|◎ ◎ ◎ ◎|
| | ◎   ◎ |
|◎|◎ ◎ ◎ ◎|
+−−−−−−−−−+
(↑等幅でないと出ないかもしれない)
 射台は一人一人透明なプラスチックで区切られ、大体、腰の高さぐらいの所に台がある。台は左右の射台に繋がっていた。射台一つごとに着弾観測用の単眼鏡が置かれている。
 射撃場は薄暗く、射台周辺に照明はない。背後の見学用のガラスの向こうにあったかもしれない。
 標的紙を……何と呼ぶのだろう? ここでも標的台と呼んでおくが……セットして射台の左のボタンを押すと標的がレールにそってガーッと遠ざかって行く。標的の並ぶそのあたりだけ蛍光灯で照らしだされてやけに明るい。
 銃はいま思えば古めかしいポンプ式で三十センチはあろうかと言うレバーを引いて、細い銃身に一発、弾丸を込め、空気室を閉鎖。
 左手の上に銃を乗せ(持つのではない)、右手でそっと引金を引く。
 競技用ライフルの引金は信じ難いほど軽い。数グラムの重さで銃弾が飛びだす。素人がへまをしでかしたのか、天井の妙な部分に弾痕が空いている。

 何というか余りのカッコ良さに痺れてしまった。

 M先生に連れられて何度か私設の射場に行った。少しずつ上手くなって行った。自分で銃を持ち、ある程度実績を積めば装薬ライフルも持てる。
「空気銃だけでしたら、講習とペーパーテストだけですからすぐ済みますよ」
 M先生は実にあっさりと言った。ぼくもその積りになっていた。
 が、ここから先がちょっと長く、面倒だった。

 ここで銃を持つまでのプロセスを説明しよう。
 大まかな流れを行ってしまうと、最初は初心者講習を受け、ペーパーテストに合格しなければならない。
 銃種によってはこの後、射撃教習や、狩猟免許の講習が必要になる。また、いきなり最初から大口径ライフルを持つ事もできない。
 このあたり、管轄が公安委員会というせいか、自動車の免許とよく似ている。
 まずはペーパーテストをうける。
 次に実地試験に合格して自動車/銃を使用できる。

 難しい銃種/車種は一定の経験がないと取れない。銃で言えばライフル。自動車で言えば二種免許。
 違うのは銃には教習所がない事だろうか。

 こっから先が違うのが、銃を持つときはまず「どんな銃を」「何の目的で」「具体的に持つ銃は何か」までを決めて初心者講習の申請をしなければならない。
 まず「どんな銃」というのは散弾銃なのか、ライフルなのか、空気銃なのか、あるいは建築用の打鋲銃なのか。

「目的」。競技などであれば標的射撃になるし、狩猟だったら狩猟。いまぼくのやっているクレー射撃は標的射撃である。目先の変わった所では害獣駆除なんてのもある。(狩猟のためには別途、狩猟免許が必要になる)

「具体的に持つ銃」要するにどの銃を持とうとしているか、であるが、書類上の処理である。また、同じショットガンと言っても狩猟用と、スキート、トラップでは少しずつ違いがあるので、事前に検討選択する余地がたくさんある。

 凄い面倒くさそうであるし、事実面倒であるが、今となってはこのあたりはちゃんとした面倒見の良い銃砲店と話をすれば申請書類などすぐ作ってくれるのが判った。

 で、M先生に教えてもらった通り、当時管轄だった小金井警察に出かけて、銃砲担当者にあって「空気銃を持ちたいので、申請したいのですが……」と切り出したのだが、無駄な時間を過ごしたに終わった。
 別に銃砲専用の窓口があるわけではない。その辺のオフィスと変わらない所で、担当者は首の後ろに手を組んで
「うーん、申請してもダメなんじゃないかなぁ」
「いまね、いろいろ難しいから」
 のらりくらりと申請は受付けないと言い抜けするだけであった。
 幸いにして、当時、教職にあったので職業的な侮蔑は受けなかったし、それほど不愉快ではなかったのだが、完全な無駄足である。

 翌日、出勤してM先生にこの話をすると首を捻った。
「おかしいですねぇ、この場合、警察は受付にすぎないわけですから、書類を受付けないわけはないんですが」
 M先生、ご自身が警察官であった事もあって非常に気楽に考えているらしかった。
 しばらくしてM先生が「今度、先生の近くの高井戸警察で初心者講習がありますから行って問合わせて見てはいかがです」
 なんとなくもう良いや、そんな気になっていたが、結局、高井戸警察に出かけていった。
 出て来た担当者の態度は小金井のときとほとんど変わらなかった。変わらなかったが、話題がぼくの住居地に触れると様子がガラリと変化した。いままでどこか高慢な雰囲気だったのが消し飛び、普通の話ができる相手になった。
「国分寺でしたら、担当はウチじゃありませんよ。地元の警察に申請を出さないと」
「でも、小金井では受付けられないような話だったので、講習があるこちらへ来たんですが」
 担当者はもの凄く困ったような顔をした。
 いずれにせよ、申請は地元でないとだめだと言うのが判った。
「高井戸へ行って見ては」
 というM先生の忠告はまったくの的外れだったのだが、二度の保安課詣でで判ったのが、
「警察は一般人が銃を持つのを望んでいない」
 という当たり前の事実だった。
 ぼくは再度、小金井警察に足を運んで申請を出したい、と言い、高井戸での話もした。
 担当者----前のときとは違う人だった----は面倒そうに申請書類をくれた。以前の人とは違ってやけに無口だった。
 いずれにせよ「結果がでたら連絡する」との言葉とともに書類は受理された。

 これはいまだから判るのだが、警察の保安科と言っても全員が銃の担当をしているわけではない。正式の担当者がいないときに行っても、どの申請書類を渡して良いのか判らない場合が普通なのである。
 銃を持とうとする人は、電話一本かけてアポを取ってから出かける事を強くお薦めする。

 連絡が入るまで一ヶ月ぐらいかかった。
 聞く所によると、その間、申請者の背後関係を洗っているらしい。当たり前である。
 正式な手続きを踏んだからとて、暴力団に鉄砲なんか持ってもらいたくない。
 ショットガンともなればジュネーブ協定だか、南極条約だかで禁止されたあまりにも強力な殺人兵器なのだ。
 その間、家の電話の掛かりが妙に悪くなった。混線もしたりする。
 別に警察が家の電話を盗聴していたとしても、不思議ではない。

 そう、病院にも行った。
 なんとかに刃物、ではないが、薬物中毒、精神分裂症などではない診断書が必要なのである。小金井警察はこの点、うるさく「神経科の診断書でないとダメだ」などと言う。
 府中の斉藤病院へ行った。随分待たされたあげく、斉藤姓の医師が顔を見て少し話をしただけで診断書を書いてくれた。ロールシャッハテストでも受けさせられるのかと思っていたので気が抜けた。

 随分待たされたが、申請が跳ねられる心配はしなかった。親戚で元警察官がいたからである。一族郎党きれいに洗われているだろう。

 やがて電話があって、初心者講習の日と場所がきまった。
 西東京と言うことで、なんと河辺----五日市のちょっと手前の警察だった。

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■初心者講習
 平日、年休を取って出勤と反対方向の電車に乗った。
 警察の講堂に机が並べられ、受講者が集まって来る。どんな人たちが来るのか想像がつかなかったが、老若男女様々である。
 初心者講習用の教本が配られ、講習が始まったが、これは退屈の一語につきた。教官が前へ立ち教本をぼそぼそと読み上げるだけのような物である。基本的には法律の話だったりするわけで、面白いわけがない。
 かと言って下手に聞き逃すと、午後の試験に差し障る。
 うぉぉぉと叫び出したいのを我慢して聞いた。
 小中高大その他諸々。いろいろな講義をうけたが、一つだけもっともつまらない講義を上げろといわれたら、これに留めを差す。

 講義が終わり昼食を食べ、午後の試験。
 基準は細かい所は忘れてしまったが、三者択一で合格点は七割だったか、八割だったか。
 講義の内容なんかろくろく頭に入っていないので安全性が高いもの高いものを選んで丸をつけて行った。
 試験終了。
 休憩の後、発表となった。
 この頃になると受講者同士随分と打ち解けて来ていた。
「難しいというか、あの講義、わけが判らないですよ」
「え? ガンロッカーて夫婦でも別にしないとならないの」
 ぼくは「落ちたら、あの講義をまた聞くのか」げっそりしていた。

 休憩時間が終わり担当官が姿をあらわした。こっちは休憩だったが、向こうは採点だったのだろう。
 講義のときとは違って担当官は伸びやかな表情だった。
「これから結果を発表します……今日の合格者は、全員合格です」
 講堂に安堵が広がった。ぼくも胸を撫で下ろした。
 聞くと大変、珍しいらしい。あの講義で良くみんな判った物だと真剣に思う。(当時ですら、大変珍しかった。今ではもっときつくなり合格者ゼロ、なんてこともあるようだ)
「珍しいんですけれどね」
 担当官も言った。
「いえ、講義が素晴らしかったからですよ」
 さっき、講義をこき下ろしていた人物である。大人の態度とはこういう物かと感心した。
「名前を呼ばれた方は来て下さい。合格証書を渡します」
 試験には合格したが、仕事はまだ残っている。
 ガンロッカーの入手。
 これがないと家に銃をおけない。法律で定められた基準があるが、規格品が売られている。
 申請書類の提出。免許を受領してから、銃を受け取る。
 銃を入手してから、入手した銃が申請した物と同じか確認してもらう。
 これでやっと撃てる様になるのだが、免許を取ってからめっきり撃ちに行かなくなってしまった。重い銃を担いで移動するのもおっくうだし、ガンロッカーから銃を出すのも面倒だ。
「みなさんそうですよ。自分で銃を持つととたんに撃たなくなります」
 新宿の受付のあんちゃんがそう言っていた。
 おっくうだったのもあるし、全然上達しなくなったのも一因である。同時期に専業作家に移行して師匠たるM先生の教示を得られなくなったのも痛かった。
 更に結婚、子供ができたりして自分のために使える時間が短くなり、銃が眠っている状態になった。一時期は返納しようかとまで思ったが、結局、トラップ銃に持ち換えるのに十年の時が必要だった。

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■銃砲検査と経験者講習
 自動車に車検や、免許の更新がある様に銃砲免許にも似たような物がある。
 一番多いのが銃砲検査である。

 大体、三月に入ると銃砲安全協会という所から案内が郵送されて来る。
 毎年、四月の第一土日ぐらいに警察に持って行って銃を見せ、使用実績報告とか、まあ、書類を書いて全部で十数分で終わりになる。
 どこかで「銃砲安全協会」という所の会費を払うが、これがどう使われているかは良く判らない。多分、銃検の案内とかの実費になっているのだろう。

 いずれにせよ、銃検での要点は二つ
「銃を不正改造していないか」
「ちゃんと使っているか」

 不正改造については、まあ、付け加える事はないだろう。

「ちゃんと使っているか」
 については使っていない銃が世の中に出まわる事を警察は嫌う。そこで実際に撃っている証明が必要となる。大会の出場記録とか色々やり方があるらしいが、ぼくの場合、ライフル射手手帳というのに行ったごとに射場の判子を押してもらっていた。

 銃検は考えてみるとちょっと異常だ。あちらこちらからばらばらと鉄砲を持った人間が集まり、人によっては何挺も抱えている。警察署の狭い駐車場に自動車が溢れかえり、自動車の整理に婦警さんたちが飛び回っている。
 指定された会場に銃を持って上がり、名前を告げ所持許可をみせる。受付され、書類が渡される。使用実績証明のコピーを持って来ていたが、書込むだけだった。
 書類を持って次のステップへ。
 おまわりさんが銃の全長、銃身長(巻き尺で測る)、番号をチェックして問題が無ければ今度は面接。
 書類一渡り持って、
「所持しますか」
「はい」
 で、終わる。

 もっとも、エアーライフルが眠っているに近い状態になってからは
「返納、ないしは譲渡を考えています」
 に変わった。
 だからと言って最初申請を出したときの様にねちねちと問い質されはせずに、
「譲渡先は決まってないんでしょう。じゃ、決まったら連絡ください」
 と実にあっさり終わった。

 次は三年後の免許の書き換えである。
 最初の免許を貰うときは初心者講習の修了書だったが、書き換えの場合、経験者講習を受けて修了書を提示して書き換えとなる。
 経験者講習は初心者講習より回数も多く、どこの署で受けるか選択の幅も増える。有効期限も三年間なので、書き換えのだいぶ前に受けて置いて適当な時期に申請すると手続きが切羽詰らずに楽であるとか、反対に免許の期限ぎりぎりに受けておいて、申請書期限の切れる寸前に書き換えすると、経験者講習を一度スキップすることも出来る。
 経験者講習は初心者講習より楽だ。
 大抵、日曜の午前中。猟友会の人が来て話をし、警察から一時間程度が安全管理についての話があって終わる。
 以前は試験があったそうだが「さすがに落ちるのは、困る」との申し入れがあって、今では無くなったそうである。
 話の内容はほとんどが銃の安全管理について。
 事故防止や、何年か前に過激派による銃の詐取事件があったらしく、警察と称する人間が銃の点検に来ても必ず本署に問い合わせて欲しいとか、その際に必ず警察手帳を確認してくれ、などである。おかげで警察手帳を自分の手で持ってみる機会に恵まれた。
 講師によって話す内容や雰囲気はだいぶ違ってくるのだが、杓子定規な安全の話を一通りやって終わる人や、時事の話題を入れてまるで漫談じゃないかと思われる人までさまざまである。
 ちょうどオウム真理教による警察庁長官銃撃の事件の直後である。
「いえ、私、昨夜寝ていないんですよ。ほら、例のオウムが家の親玉、撃っちゃったでしょう? 何が何でも捕まえろって、お達しで、捕まるまで寝られそうもありません」

「銃の取締りといっても、一番重視するのが暴力団からの拳銃回収ですね。各署にノルマが課せられてこのノルマ達成のために普通のライフル、ちょん切って拳銃を見つけたって報告したくなります」

「戦時中のボロボロのさびた拳銃が古い家の蔵から出てきたときは嬉しかったですねぇ。どうせ、銃として使い物にならないのに数になるんですから」

 二時間以上だか、三時間以上だかの基準があって、まあ、それを黙って聞き流せば講習終了である。
 初心者講習とは大違い。気楽であり、時には面白い話も聞ける。

 ちなみに、この時の小金井警察の担当の方が非常に気さくな方で、それまで持っていた警察に対する印象をがらりと変えさせられた。
「青山さん、銃持って銀行行かないでくださいよ。通帳なくても預金下ろせますから」

 こんなことも聞いた。
「警察に入って一番つらかった事ってなんです?」
「大喪の礼ですかねぇ。皇居から御陵まで警察官、道に配備させるわけですから手が足りないんですよ。ですから、ぼくらのような畑違いまで駆り出されて、着慣れない機動隊の格好して雪の振る中突っ立ているわけですよ。事件防止の役に立っているのはわかりますが、あれは寒かったなぁ」
(以上、2002/6/29記)

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■申請提出コツのコツ
 と、苦労話を書いてしまったら、ある人から「銃を持ってみようかと思ったけれど、面倒くさそうなので止めた」といわれてしまった。
 人をおどかすのが目的ではないので、この項ではどうやって申請を突破するか、を記そうと思う。

 受付は警察であるし、警察は申請を受けるのを嫌がるが、大前提として「警察は窓口に過ぎない。申請を却下する権限はない」のである。
 もちろん、許可が降りない可能性だってある。
 精神異常とか、アル中とか、犯罪歴とか、欠格事項がある場合である。
 ぼくだって暴力団屋さんにショットガンなど持ってもらいたくない。
 しかも、これだって所轄警察には権限はない。所轄の担当者が「本庁」と呼ぶ警視庁だか、県警だかへ送られ、そこから戻ってきて、初めて所轄は「ノー」と言えるのだ。

 また、自動車より楽な部分がある。
 書類申請は面倒な物の自動車のような長時間の教習がない点である。
 自動車だったら教習所で何十時間も面白くもない学科を受けて、場内から場外での路上教習がある。
 が、銃の場合はいわゆる「一発」だけで済むのである。労力を考えればどちらが楽か言うまでもない。
 銃所持の大まかな流れを確認する。( )内は自動車にたとえた場合である。

初心者講習申請書提出
 ↓
初心者講習受講(ここまでは、ペーパーテストに相当する)
 ↓
射撃教習申請書提出
 ↓
射撃教習(次に実習)
 ↓
所持許可発行(免許を貰って……)
 ↓
実銃購入(車を買う)
 ↓
実銃確認(これは自動車にはないが、車庫証明の代わりに写真提出がある)

 初心者講習は事前に勉強していれば、まあ、合格るらしい(銃砲店で教本を売っているらしい)。
 射撃教習も……これは練習は出来ないが、いくつかのコツ、つまり徹底した安全確認、を覚えておけばどうにかなる。

 最初の関門は初心者講習の申請書提出である。
 もし、いきなり、警察に乗り込んで「銃所時許可の申請を出したいのですが……」などと言ってものらりくらりと言いぬけされるか「なんで、そんなことしたいのぉ」犯罪者予備軍を見る目を向けられるのがオチだ。

 そこで頼るべきは銃砲店である。
 銃砲店からすればあなたはお客さんなのだ。ちゃんと便宜を図ってくれるし、申請書類も置いてある。
 中には銃を売りっぱなし、後はしーらねぇ的な銃砲店もあるらしいが、様子見をかねて何軒か覗いて見るといい。敷居が高く感じられるかもしれないが、あなたは客なのだ。銃砲店もニーズの拡大を求めている。臆する必要はない。
 状況を相談し、銃を選び、書類を貰おう。
 書類は自分で書かなければならないし、枚数は多いが、なに、自動車運転免許を取るのと変りない。
 自分で用意しなければならない書類もある。
 戸籍謄本であるとか、医師の診断書であるが(謄本はともかく)、面倒見の良い銃砲店であれば出入りの医院を紹介してくれる。

 所轄署によって要求される書類は違うらしいが、問い合わせる必要はない。
 ともかく、なにもかも、全部、用意しよう。書類は全部、銃砲店に置いてある。

 用意した上で、警察に電話をかけてアポを取ろう。
 いきなり行っても、担当者が席を外している可能性だってある。そうしたら、先方は書類が揃っているかどうか確認するのもままならない。銃の許可は「暴力団、風俗担当」が片手間でやっているのだ。
 警察署の電話番号は電話帳に載っている。担当は保安係とか、生活保安課という部署だが、どうせ代表番号に繋がる。
「銃砲担当の方をお願いします」
 といえば、繋いでくれる。大抵の場合、警察の受付は親切だ。
「銃砲所持の出したいのですが、いつ、うかがえばよろしいですか」
 むこうはだめとはいえない。日時を決めることになる。
「銃砲担当の方はいらっしゃいますか?」
 ぐらいは確認したほうが良いかもしれない。その上で指定の日にいけばいい。

「なんで、銃なんかもちたいの?」
 と、必ず訊かれるだろうが、なに、適当に無難な答えを返して置けばよい。
「友達がやっているのみて」(あ、お連れしますよ。但、女性限定)
「本で読んで」
 等等……

 その上で、
「銃砲店での射撃会を見せていただいて、自分でもやりたいと思いました」
 とでも答えておけば十分。もちろん嘘ついちゃマズイので「射撃会を見た」という場合にはちゃんと見学に行ったほうが良いだろう(散弾の時ぼくは行かなかったが、一応、ライフルの実績があった。繰り返しますが、射撃場、いくらでもご案内しますよ。但、女性限定)。
 それでも、
「うーん、申請出してもらっても通らないかもしれないなぁ」
 そこまで言うかもしれないが、だとしたら、
「とりあえず受け取ってください」
 とでも言って無理矢理提出してくる。
 ま、この時、手数料がかかるし、向こうが書類を書く必要があるので、これを拒否されたらどうしようもないが、申請書類全部揃っているのに受け取らないわけには行かない。
 がたがた言うのであれば「では、どうすれば良いですか? 必要な手続きがあれば新たに取りますが」とでも聞けばいい。
 警察はただの窓口なのだ。

 実はぼくが散弾銃の申請を出したとき、この手を使った。
 基本的には許可証を持っているのでうるさいことは言われないだろうと思っていたのだが、やはりいい顔をしなかった。
 書類も診断書まで取って付け加えたし、写真もサイズ違いを二枚用意した。どちらも結局は不要だったが、本庁に送ったらしい。本庁から戻ってきた書類というのも見せてもらったら赤でびっしりチェックが入っていた。
 教習許可が降りるまで、何度か電話がかかってきた。
 一つは身辺調査をするためだろう。勤務先の友人と、近所の人たちの連絡先を聞かれた。
 勤務先、と言ってもこれは岡本賢一氏の番号を、近所の人はマンションの管理人さんにお願いした。
 岡本君の所にあった電話の対応は岡本君のホームページの日記(25日)に書かれている。
 管理人さんは自分が昔スキートをやっていたのでうまくかわしてくれた。

 もう一つ「前の銃はほとんど使用実績がないが、このような人に新しい許可を出す必要があるのか?」と聞かれ、こちらには「銃を持ち替える。古い銃は銃砲店に譲渡する話がまとまっている」で、納得してもらった。

 つまり、コツと言っても大した事はない。
1.書類をガッと全部用意する。
2.担当者を直接捕まえて突きつける。
 この二つである。
(以上、2002/07/25記)

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■散弾銃所持申請
 さて、いままで述べたような理由で空気銃は「眠った状態」であり、本来であれば返納を迫られても当然であった。かといって、一旦、返納すると、もう一度、許可を取り直すには、あの悪夢のような初心者講習を受け直さなければならない。
 空気銃を散弾銃に持ち換えるための申請を出さなければならなかった。
 具体的には新しい銃の所持申請になる。

 何年にも渡る経験の結果、銃砲店との関係が重要だと判って来ていた。
 信頼できる銃砲店さえ見つけられれば、相当の作業を頼めるし、便宜を図ってもらえるだろうと言うのが判って来ていたし、そもそも次に入手する銃を決めなければ申請が出せない。
 最初に成すべきは、銃砲店の選定であった。

 エアーを始めた頃、情報源はNiftyぐらいしかなかった。
 だが、時は二十一世紀。いろいろとインターネットでホームページ公開をしている。幾つかの銃砲店をピックアップした。情報を整理してトップにあがって来たのが御徒町のサカイガンワークスであった。
 銃砲店とは親密な関係が必要だ。そもそも、一人で射撃場に行くのはかなりの度胸がいる。射撃会や、練習会を主催してればそこに参加できる。御徒町はちょっと遠いかと思ったが、隣の上野には都響の定期で月に一度は足を運ぶ。
 都響のついでに覗いて見ようとした。

 サカイは御徒町の裏道の、こじんまりとした店だった。素人には入りづらい。

「エアーを、ショットガンに持ち換えたい」
 そんな言葉を用意しながらも、入りあぐねていた。
 店の前で躊躇していると、見も知らない自動車が店の前に付けた。降りて来た人物は「どうぞ」みたいな感じでこっちにサインを送ると、店に入って行った。
 ぼくは意を決して間口一間程度の店に足を踏みいれた。
「いや、なんか店の前でうろうろしていたんで声をかけたんです」
 とその人が言った。
 準備していた言葉を店の人に告げた。
 トラップとスキートの違いも録に知らなかったぼくに客できていた人や、店の人もいろいろ教えてくれたし、銃を持たせてくれた。
「これがトラップ銃ですね、構え方は……あ、やはりライフルの構え方になっていますね」
(いま思うと、ライフルの構えでトラップを撃ったりしたら、後ろにひっくり返る)
 店の人は親切だった。いろいろとサゼスチョンをいただき、最大の物は「いろいろな銃砲店を見てまわった方が良い。青山さんでしたら荻窪に良い店があるので覗いて見ては?」
(何という商売っけのなさ)で、あった。

 何軒かの銃砲店を覗いた。
 銃砲店には今後、何かとお世話になる。自宅から近くて、アフターケアの良さそうなところ、というポイントを重視した。
「エアーを、ショットガンに持ち換えたい」
 ある店でそういうと、
「まずは申請が必要ですね、書類を差し上げますので、提出してください。あ、カタログも差し上げます」
 慇懃ではあったが、サカイのようなフレンドリーさはなかった。

 結局、ぼくはもう一度、サカイに顔を出して「こちらでお願いします」と頭を下げた。
 書類についてもいろいろ準備しなければならなかったが、ともかく全部必要である。
「診断書が面倒で」
 というと
「あ、お医者さん紹介しますよ」
 その場で電話をかけてもらって、駅前の医院を紹介してもらった。かつて、斉藤病院で二時間待ちで作ってもらった診断書が十分でできた。なんでも、お客さんなのだそうだ。

 次に決めるのは具体的に「どの銃にするか?」であった。
 狩猟は最初から頭になかった。早起きと寒いのが苦手なのだ。シシ鍋とか、鹿ステーキの話を聞くとよだれが垂れてきたが、どちらにしろ、狩猟免許が別に必要になる。
 散弾銃を使った標的射撃にはいろいろと種類があるが、代表的なのが「トラップ」と「スキート」である。どう違うかをここで説明してもわからないだろうから省く。ほくも自分で射撃場に足を運ぶまでどんなに説明を聞いても、教本を読んでも解らなかったからだ。----まあ、青山の理解力が足りないからだ、といわれればそれまでだが。
 結局、競技人口が多いというのと、射撃教習がトラップで行われる、と聞いたので、トラップにした(後にスキートでも教習を受けられると聞いた)。

 申請書類を全部用意し、午前中に武蔵野警察へ電話をかけた。
 警察はもちろん二十四時間営業だが、書類申請の手数料がかかるのでそのための窓口が開いている時間だった。
「散弾銃の所持許可を出したいのだが、いつ、伺えばいいか?」
「事件とかで居ない場合があるので、来る直前に電話をいただければ確実」
「いまからでいいか?」
 最初からそのつもりだった。
「三十分ぐらいなら」
 同じ市内なのだ。造作もない。自動車ですぐ駆けつけた。警察署に十分な駐車施設はないが隣の市役所にはたっぷりスペースがある。
 応接室が一杯だったので、取調室で書類を書いた。ほとんどの書類はサカイさんが用意してくれていたが、その場で書かなければならないものがあったからだ。
「えーと、これは要ったっけな?」
 担当の警察官は頭を掻きながら書類をチェックしていった。新しく担当になったらしく、何が必要なのか解らないらしい。背後では「覚醒剤が……」「組の……」などという言葉が飛び交っている。
 書類も全部ある、そもそも所持許可も持っている。
 書類は簡単に受領されたが、申請が通るまで三ヶ月ほどかかった。これは長い部類に属するらしい。当時、武蔵野警察が事件を抱えていたり、年末年始を挟んでいたためでもあるだろう。
 電話がかかってきたり、岡本君に迷惑をかけたり、いろいろあったが、無事、申請は通り、教習射撃申請も通り、いよいよ教習射撃である。
 今一度、サカイへとって返し、教習射撃の申請書類、装弾の申請書類を作って貰い、警察に提出。今度は三日ぐらいで許可が降りた。
 再びサカイに出かけて、射撃場に電話をかけて貰って教習射撃の予約を取る。
 教習射撃は五十発練習、二十五発実技試験で、教習の間に減点法で大きな失敗、つまり危険行為をせずに、実射で、えーと何枚だったかな? 二枚だか、三枚命中すれば合格。
「たまに落ちることがあるんですが、なに、基本的に危険行為がなければ問題ありません。ライフルやってらしたんで、そのあたりは心配してません」

 サカイさんで平日の日中。ニッコー栃木射撃場に予約を取って貰った。
(以上、2002/08/08記)
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■教習射撃
 外環から東北道に入ってひた走る。栃木インターを降りて広い道路のT字路を293に右折。
 すぐ「射撃場」の看板を見て左に入り、きつい坂を上ると射撃場だった。広い駐車場に自動車を停め、クラブハウスというか、古びた建物にはいる。
 木造で一昔前の地方の駅舎とか、予算のない町役場を想像して貰えれば間違いない。
 窓口に「教習射撃をお願いした青山です」告げると、すぐに先生が出てきた。ちょっとしたおじいさんだった。後にふれるが、戦争経験者である。
 教本と、すぐに銃を渡された。
 まさかすぐに実銃をもたされるとは思っていなかったのでビビるが、先生はその辺のテーブルに銃をおいて、構わず教習を始めていた。教本を読む暇もなかった。
 先台を外し、銃を二つ折りにして、銃床を外す。
「銃の分解はこう。自分の銃だったら、目をつぶってでもできるようにするといい」
 もちろん、教習の眼目は

「銃口を人に向けない」
「不必要に引き金に指をかけない」
「不要なときは装弾しない」

 の三つである。
「安全装置なんか、当てにするな。あれは引き金を動かさないようにしているだけで、撃針を止めてるわけじゃない。安全装置などかけず、弾を入れなければいいだけだ」
 これも初心者講習、経験者講習でさんざんたたき込まれていたことだ。
 意外かもしれないが、標的射撃では安全装置はほとんど使わない。エアーライフルなどにはそもそも、安全装置などついていない。
 さっさと座学を終えると
「じゃあ、行ってみようか」
「もう、ですか」
 窓口で射撃用のベストを借り(この辺もサカイさんが話をつけていてくれた)、銃を担いで射撃場へ。
 この間、銃は二つ折りにして薬室を解放しておく。このあたりの安全確認も審査の対象になる。
 射場にはいるといきなり
「撃って見ろ」
 クレーも何も出ていないのでとまどったし、店の人間に必ず用意する事、と言われていた耳栓が見あたらない。ばたばた探していると、
「なに、耳栓なんかなくても大丈夫だ」
 先生はこともなげに言う。
 銃に一発だけ弾を込め(トラップ銃は二連発である)、引き金に指をかけないように構える。姿勢をずいぶん直されたが、いよいよ、
「よし」
 が出る。
 引き金を引くと……耳元がガインと鳴って、後ろに吹っ飛ばされそうになった。かろうじて踏みとどまった。銃を持っての転倒も重大な過失に数えられるからだが、とんでもない衝撃にそんなことを考える余裕もなかった。
 盗んだ猟銃で殺人事件を起こすとかの描写が小説、映画を問わずいろいろ出てきますが、あれはウソですね。小口径ライフルや、軍用銃じゃない限り、全くの素人がバンバン鉄砲を撃てるはずがない。
 続いてクレーを放出しての練習にかかった。
 射台に置かれたマイクに向けて「はっ」とでも「あ」とでも声をかけるとクレーが射出される。
 通常のトラップ射撃では十五メートル先の地面から最大、左右四五度の角度がついているが、教習射撃ではほぼまっすぐ上に飛ぶ。速度も遅いらしい。
 がつんがつんとハンマーでぶっ叩かれたような衝撃が肩に来る。痛い。痛いがおもしろい。
 最初は全く当たらなかったが、当たると、これが気持ちいい。
 これほど爽快な事はない。
「おもしろい。こんなにおもしろいとは、思いませんでした」
 先生は満足そうにうなずいた。
「そうだろう。男の最高の遊びだよ」
 思えば、同じようなことをM先生もおっしゃっていた。
 男の子で鉄砲のオモチャを持たなかった子は居ないだろう。ぼくも子供の頃、銀玉鉄砲や水鉄砲を持っていた。
「以前、エアーをやっていたんですが、こんなに違うとは思いませんでした」
(ライフルやっている人、ごめんなさい)
「おれらからすると、散弾も、ライフルも変わらないけれどな」
 聞くと戦時中、先生は狙撃兵だったそうだ。
「重機とか、砲台を見つけるとな、狙撃しやすい場所に回り込んで、銃手をやるんだ」
 ものすごい興味があったけれど、どこの戦線に居たのかは怖くて聞けなかった。

 同時に、当たり前だが疲れてきた。
 銃はそのものが四キロほどの重さがある。これを抱え、弾を込めるために二つ折りにして左手で持ち上げる。
 その上に衝撃である。肩付けが悪いため右肩の部分に殴られたように痛い。
 耳も遠くなっていた。なにしろ、耳栓もイヤーガードもないのだ。遠くなるぐらいならまだマシで、耳の底が痛い。
 七十五発撃ち終わる頃にはへとへとに疲れ切っていた。
 最終ラウンドである本試験の成績は二十五発中十六発命中。かなりの好成績である。
 危険行為もなく無事合格。

 もっとも、全身がたがたで帰りの運転はかなりの安全運転。右肩にはでっかい赤痣ができていた。体調不全でもあったので、翌日、熱を出して寝込んだ。
(以上、2002/11/06記)

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■こんな物が要る
 射撃、というと金がかかるというイメージがあるが、全然その様な事はない。
 ぼくはやらないので具体的な比較はできないが、ゴルフよりは安いのではないだろうか? 定期的な車検の必要な自動車や400CCのオートバイよりはるかに安いし、ひょっとしたら250並かもしれない。
 もちろん、かけようと思えばいくらでもかけられるが、それはどんな趣味だとしても同じである。

 では、どこに何が必要で、いくらかかるか話を進めてみよう。

・プレイフィー
 入場料(保険らしい)が数百円から、二千円しないだろう。
 トラップでは1ラウンド25枚のクレーを撃つが、クレー代がぼくが聞いた一番安いところで30円。高くても50円は行かなかった。つまり1ラウンドで750円から1250円。これとは別に弾丸代がかかるが、後述するように一発30円しない。

・銃
 もし、かかるとしたらこれに一番かかるだろう。
 銃と一口に言っても目的と、用途があって様々な種類に分けられる。
 大まかには、
「狩猟用」
「標的射撃」

 の二つである(建築用の打鋲銃、なんてものもあるらしい)。
 狩猟にしても空気銃や散弾銃、大物用のライフル(狩猟には別途、狩猟免許が要る)。標的射撃についても同じである。
 こうした類別とは別に弾丸で分ける方法があり「散弾(ショットガン)」「ライフル弾」これらの中間に位置する「スラッグ弾」や「サボット弾」なんてのもあるが、スゲー細かくなるし、初心者向けじゃないので省く。
 また、言うまでもないけれど、どんなに望んでも「対人殺傷用」の軍用銃は日本では持つ事ができない(自衛隊と、お巡りさんは持っているけどもちろん特例)。
 ぼくの場合は許可証には「散弾銃、標的射撃」と記載されているが現実にはトラップ用に特化したニッコー製、国産の上下二連銃である。世間的にもっともありふれた選択である。
 中古で、価格は九万円。
 ブラックマーケットでAk74が五千円というのと比べるとだいぶ値が張るが、日本ではかなり安い部類に入る。もっとも、一番安いかというと、そうでもなくてスキート銃の相場はさらに低いらしい。トラップ銃でもサカイさんでは七万なんてのもあったし、輸入物ブローニングも同様な価格帯であった。話に聞くともっと安いものもある。

(自動銃が欲しい、いやポンプ式だぜ、マニアックなのがよろしい、という方もいらっしゃるだろうが、それは南京亭あたりへご質問ください。ガンマニアに方が揃っておられます。ベレッタとか、ペラッツィの高級品を狙わなければ、原付より安く買えます)

 鉄砲を撃つのがクレー射撃であるが、素っ裸で水泳競技にでれないのと同じで、銃とは別に必要なものがある。

・ガンロッカー
 鉄砲を買ってもその辺に放り出したままというのはもちろん、まずい。
 アメリカ映画などではガラスケースに銃をかけてこれ見よがしにインテリア扱いしているが、日本では御法度である。
 で、ガンロッカーという、一定の基準を満たしたロッカーにしまわなければならない。
 鍵を刺したままの状態では扉が閉まらず、また、ロッカーの中で引き金部分に鎖を通して保管。ロッカーごと盗まれないように、壁に固定するようになっている。細かい法規定は色々あるみたいだが、具体的には警察屋さん推奨の規格品が売られているのでこれを買えば十分。
 我が家の場合ロッカーは鍵のかかる部屋の中に置かれている。銃を出すだけで鍵を三つも開けねばならずかなり面倒である。
 ついでにいうと、銃は分解保管が推奨されており、家でも先台を外して保管してある(先台の保管先はガンロッカーではないが……まあ、防犯上の安全性を考えるとこっちのが望ましいだろうと先台は別の場所に放り込んである)。
 価格は判らないけれどサカイさん価格で二万+消費税。

・弾丸
 弾を買うためには、やっぱり警察の許可が要る。
 銃さえ持っていれば火薬の許可はすぐ下りる。所轄によっては数日かかる場合もあるらしいが、武蔵野はその場で交付してくれた。
 もっとも、射場で買うこともできるし、警察ではそのように推奨しているが、大抵の人は銃砲店で買っているようだ。銃は趣味性の強いスポーツである。射撃場では売っている実包の種類も限られる。「××の弾丸じゃないとやだ」って人もいるだろう。
 ぼくもサカイさんで買っているが、理由は二つ。
 射場の弾丸は高いのと、銃砲店の収入が主に実包の売り上げによるところが大きいためらしからである。
 サカイさんで一番安い弾丸が250発、6250円。

・装弾ロッカー
 銃と同じで弾もその辺に転がして置くわけには行かない。
 銃は弾丸がなければただの鉄の筒に過ぎないが、弾丸は銃が無くとも爆発物なのである。
 弾を仕舞うためのロッカーで、ガンロッカーほど頑丈ではないが規格品が売られている。
 ガンロッカーとは別の部屋に置かなければならない。
 お値段は五百発入りが二万円(だったと思う。いずれもサカイさん価格)

 しばらく前に盗んだ銃を持って、民家に押し入って女性を誘拐するという事件があったが、この時、銃と装弾は別々の場所から盗まれている。
 先台の分解保管まではしなかったが、装弾は別のところに仕舞われていたのだろう。

・イヤープロテクター
 射台へ入るには必要らしい。
 耳栓で十分、と言う人もいるが、ぼくの場合、射撃教習でひどい目にあったので右側に耳栓を積めた上にプロテクターをかけている。
 高級品になるとマイク内蔵で、ある程度以上の大きな音だけをカットする。
 反対に簡便なケースではタバコのフィルターをちぎって耳に詰めている人もいる。

・射撃用ベスト
 肩当てのついたチョッキで、前面に馬鹿でかいポケットがついている。ポケットに装弾を入れておいて順次、装弾していく。まれに使っていない人もいるが、少数派である。射撃場によっては着ていないと入場できない場合もあると聞く。
 お値段はピンからキリまで。ぼくのはいくらだったろう? まあ、普通の服と大差ないと思えば良いみたい(バイク用の衝撃吸収材入りゴアテックス完全防水と比べればなんと安いか)。

 他にも装弾ケースとか、サングラスなどがあった方がいいと聞くが、とりあえず、ここに述べた物があれば最低限撃ちにいける。個人的には手袋はあった方が良いと思う。要は冬、寒いのだ。トリガを引く右手はともかく、左手はバイク用の革手袋を使用している。

・手続き費用
 銃本体を別にすると、これに一番かかるかもしれない。何しろ、警察という頭の固いお役所に書類を出すのである。市役所で住民票を取るのに手数料がかかるのと同じで、様々な手続きに手数料がかかる。
 警察屋さんはむろん、年中無休二四時間営業だが、署内の出納が開いてなければ手続きがとれないので平日日中に行かなければならない。この辺は少し面倒かもしれない。

・初心者講習
・経験者講習(免許更新等に必要。三年間有効)
・診断書(免許更新等)
・安全協会会費(ごまかせるらしい)
・火薬類譲渡許可(一年間、ないしは許可弾数消費ごと)
・教習射撃費用

 教習射撃だけは二万だったか三万だったか、やけに高いが他は数千円程度である。
 安いとみるか、高いと感じるかは人それぞれだろうが、繰り返すがバイクより安い。

・自動車(補足)
 なけりゃイカン、ってわけじゃないけれど、自動車はあった方がいい。
 まず、鉄砲にしても、弾丸にしてもそうそう軽い物ではない。手でもって歩くにはためらわれる重量である。
 また、射撃場というのが大抵、へんぴなところにあって、電車を乗り継いで、歩いていこう、という場所ではない。これらの移送には自動車が欠かせない。
 外車がよろしい、ってジョークがあるが……ワタシはいまサイドカーが欲しい!
(以上、2003/06/19記)

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