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2012年12月の近況
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2012/12/02 日曜 元自衛艦を海保に?
 数日前の某政治家の発言である。まあ、普通に新聞読んだり、テレビを見たり、ツィッターをなかめている人なら誰か判るだろう。

 退役した自衛艦を海保に渡して尖閣に派遣すればいい……という発言なのだが、いわゆる右派と呼ばれる人からこんな発言が飛び出してくると「はぁ?」と首を傾げてしまう。この人が本当に右だとするなら日本の右翼も質が下がったモンである。

 護衛艦が退役するからにはそれなりの理由があるわけであって、たとえば、いま、退役した艦というと「はるな」ですか「ひえい」ですかね。「はるな」は火災を起こした「しらね」のパーツ取りに使われてスクラップ。同型の「ひえい」はまだ解体はされていないだろうけれど、今さらスチームタービン艦、なにに使うんじゃい!
 確かに五インチ砲を持っていて砲撃力はいまだに強い方だが、搭載する兵器はアスロックや、短魚雷、もっとも特徴的なのはヘリである。島の警備にヘリコプター搭載対潜巡洋艦をどうしろと言うのだ。
 いや、もちろん、武装は強化されているよ。対艦ミサイルとか、対空ミサイルとか、結局なにに使うんだ?

 別に特定の艦を指したわけではないかも知れない。
 だけれど、自衛隊の船と、海上保安庁の船では徹底的に使用目的が違う。
 自衛隊の護衛艦は対潜水艦戦を中心に、艦対艦、あるいは艦対空能力を付与されている。主要兵器はミサイルであり、対潜水艦兵器である。
 海上保安庁は人命救助であるとか、非武装の不審船の取締りで、いわば海上警察である。
 さて、ここで質問。
「お巡りさんは拳銃を持っているでしょうか、いないでしょうか」

 もちろん、持っている。
 海上保安庁の保安船もちゃんと武装している。
 数丁だが自衛隊から自動小銃の共与も受けているし、12.7ミリ機関銃を持っている艦もいる。これでも被害が出たので、現在では30ミリ砲とか、20ミリ対艦バルカン砲を装備している。
 なにも中古の護衛艦を使わなくとも、中国の海上警察程度には対抗できる武装があるのだ。それでも不足だというなら、本職の自衛隊を出せばいい。

 それに自衛艦と、保安船では運用サイクルがまったく違う。
 護衛艦がシーレーン防衛を考えて、ある程度の航続距離を持ち、作戦期間も比較的長いのに対して、海上保安庁の船は数日の運用サイクルで港に出たり入ったりする。居住性も違えば、運用コストも違う。

 代用できなくはないが、得策ではない。
 で、問題は右派、軍拡推進派と呼ばれる政治家がこんな事もわかっていない、という所にあるのだ。

 先日、退役した自衛隊の偉い人の話を聞く機会を得た。
 この時の話はもっと別の機会に商業化される予定なので省くが「シビリアンコントロールというが、このシビリアン(文官)が物知らずだと、現場としては動くに動けない」という言葉があった。現役の頃はさぞや苦労したのだろう。

 徴兵制についても触れたいのだけれど、それはまた別の機会に。
2012/12/10 月曜 日本における徴兵制
 選挙の関係で「日本に徴兵制を敷く」などと発言する政治家がいる。時代錯誤もはなはだしい。政治家特有のホラ、ないしは保守派へ向けての意志表示かも知れないが、現代の日本で徴兵制を敷くのは無意味であるし、利益もない。

 発展途上国や、現実に戦争をしている国、戦争の危機にさらされている国にとっては有益だが、人口一億を超える工業国で「どのような形であれ」徴兵制は無意味である。

 まず「どのような形であれ」と括弧を着けたが、徴兵制にも色々な種類があるからだ。
 多くの日本人が想像するであろう「皆徴兵制」を取っている、あるいは取っていた国はごく一部に限られる。
 途上国の場合、全国民に教育が行き渡らない場合が多い。子供たちは一定の年限に達すると労働力として駆りだされ、文字すら読めない。軍隊というのは一種の教育機関として働くので、こうした人たちに一定の教育を与えるチャンスとなる。

 話を日本に戻そう。
 ある一定以上の教育レベルの国では徴兵年限の二年なり三年なりを従軍させると高等教育期間を短縮させることになり国力の低下を招く。いまの日本の場合、大学生を従軍させるのはただでさえ低くなっている教育レベルの足を引っ張る結果になる。
 皆徴兵制をとっている先進国にシンガポールがある。人口が小さく、徴兵制を取らないと軍が維持できないのである。だが、徴兵義務は男性にしかないので、男性の教育レベルが低下して問題になっている。

 先進工業国である韓国でも皆徴兵制を採用しているが、こちらはいつ、北朝鮮との戦争が始まってもおかしくない。それでいて人口は日本の五分の一ほどしかない。これで、百万と言われる北朝鮮軍と戦うには皆徴兵制が必要となる。

 仮に日本の自衛隊なり国防軍を倍増させるとしよう。
 自衛隊の現有戦力は24万人、予算は約五兆円(この予算の45%が人件費である)。
 丼でもう24万人増やすとすると、日本の二十歳前後の人口は大体、120万人で、従軍年限を仮に18歳から22歳の内、二年間従軍、とすると、一年に付き、12万人を徴兵する計算になる。
 20歳人口の2.5%である。男性だけを徴兵するとしても、5%で徴兵のすべてをまかなえる。
 はっきり言って、皆徴兵制は無茶である。

 推進派の人たちは、
「ニートや、フリーターを吸収できる」
 などと主張するが、減少傾向にあるとは言え日本は人口が多すぎる。
 大体、予算はどこから出てくる?
 24万人を倍にするとしたら、五兆円の防衛予算を九兆円ぐらいにしなければならない。年間、四兆円かけて、どんな利益があるのだろう。

 ちょっと長くなりそうなので、今日はこの辺で。
2012/12/13 水曜 徴兵制の色々
 前回「日本で皆徴兵制は無理だ」という話を書いたのだが、それと一緒に「世界的にも、歴史的にも皆徴兵制を取っている国は少ない」とも書いた。

 たとえば、第二次大戦前の日本。
 徴兵制が敷かれ、二十歳で徴兵検査を受け、すぐとは言わずにいつかは召集令状が来る……と、思われがちだが、実は合格者全員を召集していたわけではない。甲種合格者の一部に対して召集令状を送っていただけで、全員ではない。
 改めて理由を説明する必要はないだろう。
 当時、日本国内だけで人口一億。加えて「本島」と呼ばれていた台湾出身者に徴兵義務が架せられていた。やはり、人口が多いのである。誰でも彼でも「徴兵!」となるのは太平洋戦争後半になってからである。ついでに海軍は徴兵権を持たず、海軍への徴兵が開始されるのはやはり太平洋戦争後半である。それまで、海軍は兵員のほぼすべてを志願兵でまかなっていた。

 アメリカも同様である。
 ベトナム戦争当時まで徴兵制を敷いていたが、現在では志願兵に一本化されている。

 さて、仮に日本が徴兵制を採用したとして、どのレベルを徴兵するだろう?
 途上国では軍隊がエリート組織であるため、頭の良いもの、肉体的に優れている者から採用していく。運良く将軍にでも成れれば大出世である。
 逆に旧日本軍のように「大学生、高校生は対象としない」(「学徒出陣」に象徴されるように、それまで一定の学歴を持つ者は対象外であった)、一定以下の学歴の者を徴兵するのか、と言う問題が生じてくる。

 小松先生の短編『召集令状』に出てくる「父」のように「近頃の若者はたるんでおる。軍隊に叩き込んで性根を鍛え直せ」等という発想も存在する。たるんでいるやつ、つまり、学歴も低く、まともに就労できずにふらふらしている若者、とここでは定義しよう……この場合、自衛隊、あるいは国防軍を教育機関の一部と考えているのだろう。たしかに軍隊には教育機関的側面もある。だが、本来は戦って勝つ/戦争を防ぐための組織であって、教育して後の活躍を期待しているのであり、社会貢献が主目的ではない。

 ことは軍に限らず、一般の企業だとて新入社員を戦力として期待していない。会社なりの教育を施してから、実戦化する。つまり、稼がせる。
 じゃあ、軍隊が一般企業で使えないような程度の低い者を欲しがるかというと、そんな者はやはり自衛隊でも使い物にならないのである。
 いまの頭のお堅い政治屋さんや、ちょっと昔にもそんなことを考える親御さんがいたらしく、15年ほど前、除隊した陸曹に直接聞いた話だと「こいつは養護施設に入れた方が良いんじゃなかろうか?」という隊員もいたそうである。
 また、別の教育係の曹に聞いた話では「うちは戸塚ヨットスクールじゃねえ」。

 使い物にならない奴はどこでも使い物にならない、というごく当たり前のお話にしかならない。

 もちろん、徴兵制で大成功した例もある。
 第二次世界大戦前、ドイツである。
 当時、ドイツは第一次大戦敗北の余波から最貧国であり、失業率も(色々なデータがあるが)50%なんてのもある。いまの日本やアメリカのような十%ちょぼちょぼなんて生やさしい代物ではない。
 そこで首相だったアドルフ・ヒトラーが、アウトバーン建設を始め、一大公共投資を行う。十年かそこらでドイツを覆う高速道路網を作ったのだから大したモンである。この時、失業者たちを道路工事要員として採用して失業率を下げる。
 さらに徴兵の義務化によって失業率は一桁代に回復する。
 ただ、ここでも出てくるのが予算の問題で、人件費はどうしたかというと、ドイツの場合、軍事力経済力を持って版図の拡大に向かう(いまでは侵略と言い換えられているが、第一次世界大戦で分捕られた地域を取り返しただけである。ちょっと大ざっぱすぎる説明だが)。
 外国に占領されていた地域は鉄鉱石の産地とか、原油地帯である。軍事予算を使って、物資、資源を得たわけである。

 じゃあ、日本が自衛隊を大増強して、どんな金銭的なメリットがあるかというと、まあ、ないですね。
 尖閣諸島、竹島周辺の漁業権、北方四島の地権。お金に直してhow much!

 自衛隊なり、憲法を見直すと言うのは議論として出てくるのはあってしかるべきなのだが、徴兵制は考えが飛びすぎですよ。
2012/12/30 日曜 年末の風景
 ここ一週間ほどの出来事を少し。

 22日は忘年会だった。
 帰路、駅で便意を覚えたのでトイレに入ると、いきなり「おえ゛ー」と吐いている音が響き渡った。うん、年末だ、と思いながら中野行きに乗る。中野で乗り換え、が、シートに座りこんだお姉ちゃんが座りこんだまま眠っている。駅員さんが必死に揺さぶるがなかなか目を覚まさない。おかげで次の三鷹行きが入ってこない。
 三鷹行きが来た時、一旦、目を覚ましたお姉ちゃんはホームに座りこんで眠っていた。

 24日、井の頭公園内、某有料区画に行った。
 娘は「リア充大爆発だよ」と言うのでなにかと思ったら、いつもは子供で一杯のジブリ美術館がアベックであふれていた。いや……子供も観光客も多かったが。

 昨日、午後二時頃、駅前を歩いていると、大きな紙袋を持ったお姉ちゃん二人組とすれ違う。きっと地方から出てきて、コミケついでにジブリ美術館にでも行こうというのだろう。結構な大回りてある。若いって良いなぁ。

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