★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 保坂和志拡散マガジン  ∧ ∧   ★ぴょん吉くんはかつおぶし中毒★ =〆ェ^=          略して『ぴょんかつ』 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 第58号 母のこと 其の壱(070502)  ----------------------------------------------------------------  チャーちゃんが病気になって看病していたときに、少し良くなったと 思うと次の日に前以上に悪くなるということの繰り返しで、いくら待っ ても明るい見通しが立たなくて、そのうちに私は子どものように全身で 震えるほど泣きたくなった。子どものようにお母さんの腰にすがって 両手でお母さんを叩いて泣けたらどんなに楽だろう、全部お母さんの せいにして、チャーちゃんがもう治らないという現実なんか忘れて、 お母さんから「大丈夫、そんなに泣かなくてもいいの」と一言言っても らえたらどんなに救われるだろうと思ったことがあって、あのときに私 は小さな子どもの頃と同じ気持ちが大人の心から消えていないことを 実感した。               『カンバセイション・ピース』 ---------------------------------------------------------------- 『東京タワー、……』は映画も観てないし小説も読んでなくて、 テレビのドラマをチラッと見た程度で、 でもリリー・フランキーはいいよなあ、と思うんだけど、 といっても、いつも昼に行く喫茶店に置いてある週刊プレイボーイ に連載している人生相談をたまに読む程度で、 あっ、でも「おでんくん」はいいよねえ…… 最近は会社でも家でもラジオをつけている時間が多く、 そうすると福山雅治のあの曲がよく流れ、 ♪東京にも〜 あったんだぁ〜 この曲を聴くと、 なぜか切ないような、それでいて居心地がいいような、 なんかそんな感じがしてきて。 というわけで、今回の「ぴょんかつ」は母のことについて。       ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ 父のことについては、以前ぴょんかつでもとりあげたことがあった けれど、 母のことを書こうとは思わなかった。 父親に対してはいろいろな思いがあり、 無意識のうちに生き様を真似するようなところもあったのだけれど、 母親については、とりたててどうのこうのいう思いはなかったのです。 べつに母親を嫌っていたわけではなく、 いろんな意味で感謝はしているのだけれど…… むしろ、マザコンであったりとか、 反発が強いとかであったほうが、 精神的な結びつきが太いんだろうけど、 そういう母親にたいする、思いのようなものが希薄だったのだろう、 かなとは思うのです。たぶん。 ただ、いままではそうだったのだけれど、 それが最近ちょっと違ってきた、感じがして。       ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ 子どものころのはなしで、ぼく自身はもうそんなことは忘れていた んだけれど、 血液型、ぼくはO型で、父親がA型、母親がO型。 血液型を判定するときだったのか、 とにかくぼくの血液型が、A型かO型かまだわからなかったときに、 「A型になりたい、A型になりたーい。O型は嫌だー」 母親によると、そうぼくは騒いでいたらしく、 いまではなんでそんなことを言ったのかわからないけれど、 そう話した母親が寂しそうで、 いまさらながらに悪いことをしたなと思うのです。       ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ 外面的な生き方、のようなところでは、無意識的に父親のことを目指して、 というか、憧れていた部分がたぶんにあって、 それで、すごく内面的にもぼくは父親に似ているところがあるんだと 思ってきたんだけれど、 もちろん似ているところはあるのだけれど、 そういう父親に対する思いがあったから、 なおさら母親に対する思いはあまり考えず無視してきたところも あったのだろうか、 とも思うんです。 それでぼくはむしろどちらかというと、 本来的に母親に似ているんじゃないか、 それは外面的にも、 内面的な芯の部分も。 と、最近になって気づいたわけで。       ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ 年末、こどものときからお世話になった叔父さん、母親の姉の旦那さんが 亡くなったこともあって、 年末年始、ひさしぶりにゆっくり実家と母方の親戚に会う機会があったの だけれど。 その叔父さん家は、むかしは家から歩いて2,3分くらいだったこともあって、 よく行き来していて、 夜を叔父さん家で過ごしている記憶もたくさんあり、 でもなぜかテレビはいつも『夜のヒットスタジオ』をやっていたような。 それはたぶん自分の家で『夜のヒットスタジオ』を観ることはたぶんなくて、 家ではそんな遅い時間にはテレビを消してたか、それともNHKを見てたかで。 それと、叔父さん家では、家ではまず飲めなかったファンタが飲めて。 でもその当時のファンタグレープもファンタオレンジも今よりずっと 色がどぎつく、こどものときのぼくは、いつもファンタを飲んでは 吐いていた記憶しかない。 で叔父さん家には二人のこども、ぼくにとっての従兄妹がいて。 もちろん今じゃこどもじゃなくて大人、というかいい歳のおじさんと おばさんなんだけれど、 ぼくよりちょうど一回り上で誕生日が同じマーちゃん(男)と、 ぼくより6つくらい上のエリちゃん(女)で。 エリちゃんはうちの母親とけっこう似てるとよく言われたらしく、 で、うちの母親がぼくと兄貴とエリちゃんの三人を連れて出かけると、 「いちばん下のぼくは、おねえちゃんとそっくりだねえ〜」 と見知らぬ人によく言われた、 というような話しを久しぶりに聞かされたりして。 そんな話しを聞かされたりしたから、 そうか、やっぱり俺は母親似なのかなあ、と思っちゃったりしたわけで。 異性にたいしても、自分の母親に似ているところを求めているのかなあ、 なんて初めて思っちゃったりして。 ■執筆後記■ なんかとりとめもなくなりそうだから、 きょうはこのへんで。 みなさん、よいゴールデンうぃぃいくを。 ○○○お知らせ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ★出来るだけ等幅フォントでお読みください。 ☆ご意見・ご感想・投稿などはこちらへ   akama@din.or.jp ★「ぴょんかつ」は『まぐまぐ』( http://www.mag2.com/ ) を利用して発行しています。 ★「ぴょんかつ」の登録・解除は 『ぴょんちゃん倶楽部』(http://www.din.or.jp/~akama/)か 『まぐまぐ』(マガジンID:0000019217) で各自お願いします。 ★「ぴょんかつ」は転載自由です。勝手に拡散おねがいします。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 保坂和志拡散マガジン   ぴょん吉くんはかつおぶし中毒 略して「ぴょんかつ」                       第58号 発行人  あかま としふみ akama@din.or.jp               http://www.din.or.jp/~akama/ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆