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第18号 哲学への道(前編) (6/7)

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(保坂)ぼくは、考えるということは山登りじゃなくて、モグラが
穴を掘るようなものだと思ってるんです。
穴を掘ると、掘った分だけ、穴の壁面すべてが次に掘れるところに
なる。
つまり、考えるっていうのは、考えたことすべてが次の考える材料
になるという、際限がないことだと。

(野矢茂樹氏との対談「ことばの外側へ」より)
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またちょっと時間あいちゃいましたけどこんにちは。

言い訳ですけど最近いそがしくて。
というのも土日に展示会あったりして仕事のほうもだけど、通信教育の
方のレポート書かなくちゃいけないとかあったりして。

あっ、たしか「ぴょんかつ」でも前にちょっと書いたと思うけど、私い
ま大学生なんです。
今年の四月から、日大の通信教育部、文理学部の哲学専攻の2年生に編
入しました。

念願の(?)哲学科の大学生というのを味わってます。

哲学に興味持ちだしたからって、なにもあらためて大学はいらなくたっ
ていいんじゃないの?という意見はもちろんあると思います。
自分で本読んで勉強すればいいんだから。

でも駄目なんですよねえ、本読んで面白いなあと思っても、それだけで
終わっちゃいそうな気がして。
楽しけりゃそれでもいいのかもしれないけど、なんかいつまでたっても
ばらばらの知識だけが宙に浮いたような感じで、もっと体系的に勉強し
たいなというか。

大学はいったから、それができるかというと必ずしもそうとも限らない
とも思うけれど、まあある程度自分だけでやってるよりも外からの強制
があって、いいとは思うんです。
いついつまでにこの本読んでまとめなくちゃとか。

で、そのような理由で大学に入ったわけですけど、まあこの理由は表向
きの理由であって、やっぱりなんだろう、結局は学生の身分が好きなん
ですね、きっと。

こんど水戸でスクーリングがあって参加するんですけど、さっそく飲み
会というかオフ会を企画しています。
はじめて会う人ばかりなんで楽しみにしています。



え〜、前置き長くなっちゃってすいません。
きょうの本題は、わたしがなぜ哲学に興味をもつようになったか!!!

◆三つの理由◆

なぜ哲学に興味をもつようになったか。
それには大きく分けて三つの理由があります。

と、言っちゃったけれど、これもほんとにそうなのか自分でもわからな
いところがあって。
というか、きっちり三つと区分できないところもあるし、ほかにもいろ
んな要素があると思うし。

じつは、哲学面白そうだなと思って入門書みたいな感じのぱらぱら読ん
でたころに、ある友達にメール書いたんです。
いま哲学に興味がでてきた、という内容で、これこれこうゆう理由でと
書いたのがこれから話す三つの理由なんです。

まあそれが、ひとに書いたメールなんですけど、書いた後、自分でもな
るほどこうゆう理由で哲学に興味をもったのか、というかなんというか
結構うまく理由としてはまとまってるかななんて自分で気に入ってしまっ
たものだから、それがすっかり自分のなかに哲学に興味を持ち出した理
由として定着してしまったわけです。

◆三番目の理由、保坂さんの小説◆

わざわざ三番目の理由から話さなくてもいいじゃない、という感じです
が、というかどうせならこれを一番目の理由にしてもいいんじゃない、
とも思うけれど、やっぱり一番目の理由ではないんです。
でも二番目の理由にしてもいいかな。
別に重要度というわけで分けてるわけではないんですが。
なんだろう、時間的なものかなあ。

まあ自分でも理解できてないけど、とにかく三番目の理由は、保坂さん
の小説を好きになって読むようになったから、ということです。

これにも、小説を読んでそのままこういう哲学的な疑問というかモノの
考え方は面白いなと思ったことはもちろんあるんだけれど、もうひとつ、
小説書くんならその前に哲学やんなくちゃ、と思ってしまったんです。

じつはわたし、若気の至り(?)でむかし小説書いてたんです。
というか、書こうとしてたんです。
新人賞にいちおう応募したり、同人誌つくって活字にしたりはしたんで
すが、今思うと、いやじつに恥ずかしくて拙い小説みたいなもので・・・

ちょっとだけ自画自賛させていただくと、内容はたいしたことない小説
なんですが、題名はけっこう気に入ってて。
題名作家としてはもしかしたら才能あるかななんて勘違いなこと考えた
りしていました。
試しに、以前書いた小説の題名あげてみます。

『勝手にピエロ』
『真夜中のクレーンオペレーター』
『アジール』
『ゆりあげられて』
『カラオケ日記』
『鉛の季節』

でも、あらためて題名だけ並べてみても、べつに〜、って感じですね。

そんな題名作家のわたしが、保坂さんの作品のなかの題名でダントツに
いちばん気に入ってるのが、『猫に時間の流れる』です。

この「に」と「の」の使い方が、えっ、あれって感じで妙に頭にこびり
ついちゃうんですね。

え〜、はなしがそれちゃったですけど、まあ昔、小説ちょぼちょぼ書い
てて、もう全然書かなくなっちゃったんですけど、でもちょっと頭の片
隅にはいつか自信作を書きたいなというのはちょこっとあったんです。

ん〜、でも保坂さんの小説読むようになったら、こりゃ俺の小説なんか
ぜんぜん駄目だ、と思って(当たり前ですけど)、小説書くつもりなら
まず哲学やんなきゃはなしにならんな、などと思っちゃって。

というか、一瞬、小説書くための哲学っていうようなこと考えたんです
けど、そんなことよりいまは、ただ単に哲学すること自体が面白いなと
思ってます。

◆一番目の理由、言葉について◆

それで哲学に興味をもった一番目の理由というのは・・・

すいません、疲れてきちゃったんで今回はこのへんで。
ほんとはこの一番目の理由も今回書いちゃうつもりだったんですけど。

◆執筆後記◆

『プレーンソング』が中公文庫から発売されましたね。
講談社文庫持ってるんだけど、またあらためて買っちゃいました。
講談社文庫のほうは、あんまり本屋に置いてないみたいだったから、
もし「ぴょんかつ」読者の方でまだ保坂さんの小説読んでないという人
がいたらぜひお薦めです。
発売されたばっかりだから、いまが買いどき(?)ですよ。
はやく買わないとなくなっちゃうよ〜。


○○○お知らせ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

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