Essen & Trinken
im
Norddeutschland ![]()
ドイツの食べ物なんて、ソーセージとビールだけ、アイスバインのように重たくてしつこいものばっかり...って思っていませんか?確かに駐在員に人気なのはイタリアやフランスではありますが、ドイツの食べ物は案外ちゃんと紹介されないままに先入観がぬぐいされていない...そんな気がします。料理方法が単純すぎて、もっともらしい蘊蓄を語る余地が少ないので、世の料理研究家が取り上げないのかもしれません。またボリュームが日本人には多すぎて敬遠されてきたのかも知れません。
でも、おいしいもの、実はいろいろあります。ここでは北ドイツの食べ物を中心にご紹介します。もちろん殆どのものはドイツ全域で食べられますが、なかには北ドイツ独特というものもあります。是非トライして食わず嫌いから抜け出して下さい。
季節の料理・食材・飲み物
旬のものを美味しく食べるのはなにも日本やグルメとされる国々の専売特許ではありません。季節を追って北ドイツの食べ物・飲み物を並べてみました。リューネブルグのマルクトを思い出しながら書いています。
| Monat | Was? | Was ist das denn, eigentlich? |
| Januar | Muscheln | 日本名「ムラサキイ貝」と呼ばれる貝で冬の間、ドイツに限らず広くヨーロッパで食べられる。北の方ではベルギーが特に有名なようである。基本的にはトマトソース煮か白ワイン煮というシンプルな食べ方をする。グリーンペッパーの粒の入ったザーネソースもうまい。まず一つ食べて、その殻をピンセットのように使って後のものを食べるのがこつ。キリッと冷えたさっぱり目の白ワインとの相性が抜群。 |
| Februar | Stint | 日本名「ワカサギ」(だと思うんだけど(^^))10センチ余りの小振りな魚でフライにして食べる。レストランでは日本のように数匹が上品に出てくるのではなく、皿かフライパンにそれこそテンコ盛りででてくることが多い。これに合う飲み物はどう考えてもビールである。食べ過ぎたら最後にシュナップスをキュッとやって締める。 |
| März | ||
| April | Maibock | ボックビールというのは、アルコール度数がやや強めのビールであるが、特に春先に出回るものをマイボック(五月のボック)と称している。実際には四月半ばから店に出回る。ビールのラベルは新緑をイメージした黄緑色のものが多い。調子に乗って飲み過ぎるとアルコールの強い分、かなり酔っぱらう。 |
| Mai | Maischolle | 五月の鰈という名前がついているように、この頃が旬のようである。日本の鰈をイメージしていると、それよりかなり大きくて驚く。また日本は目の位置によって「左ヒラメに右カレイ」というようだが、ドイツではそういう区別を聞かない。フィンケンヴェーダー風(Finkenwerder Art)というハンブルグ・エルベ川の中州の名前を冠した料理法が有名。料理法とはいっても、バター・塩コショウで炒めたものに、刻んだベーコンがのっているシンプルなものではあるが...。合う飲み物はやはりビールでしょうね。 |
| Matjes | 辞書を引くと「若ニシン」とある。ちなみにニシンはheringである。オランダではしっぽをつまんで高く持ち上げ、下からペロリと食べる風景が有名だが、北ドイツではMatjes Filet(身の部分)を皿にのせて刻んだタマネギを載せて食べることが多い。またそれを薄くスライスした黒いライ麦パンに載せて食べることも多い。 | |
| Spargel | ご存知「アスパラガス」、ヨーロッパではまず殆どはホワイト・アスパラガスである。3月頃から南ヨーロッパ産のものがマルクトに出回り始めるが、ドイツ産のものは4月終わり頃から6月の下旬までで、6月24日の聖ヨハニスタークを以て収穫が打ち切られる。リューネブルグの近郊はシュパーゲルの一大産地で、どこのレストランでも特別メニューが用意される。料理法は皮を剥いて単純にゆでるのが主流で、溶かしたバターかホレンデーズ・ソースがこれまた主流である。これにハム・シャケ・シュニッツエルなどを軽く付け合わせる。ビールも合うけれどやはりさっぱり目の白ワインがベストだと思う。 | |
| Juni | Obst & Beeren | ドイツのサクランボは日本とは違って、色が濃く、果肉の柔らかいタイプのものが主流である。季節になるとマルクトや田舎の道路沿いなどあちこちで売っている。大体500グラム(Pfund)とかキロの単位で買う。またイチゴ(Erdbeer)をはじめ、Johannisbeer,Himbeer,Stachelbeer,PreiselbeerといったBeerのつく木の実類が出回る。北ドイツではアルテスランド(Altesland)とかフィアレンダー(Vierländer)と呼ばれる、ハンブルグ西郊外のエルベ川対岸が有名な産地である。 |
| Juli | Eis | 夏になればアイスである。アイスと言えばイタリアンアイスという看板を掲げる店が殆どで、北ドイツでは(いやおそらく他の地域でも)夏はイタリアンアイスに席巻される。とんがったワッフルを逆さまにしてアイスのボール(Kugel)を2つ、3つと載せる。あるいはカップに入れて生クリームをのせて(mit Sahne)食べる。レストランなどでデザートとしてうっかりたのむとそのボリュームに圧倒されることが多い。尚(北)ドイツでは日本流のアイスコーヒーはまず見かけない。Eiskafeをそのつもりで注文すると凄いものが出てくる。 |
| August | Pfifferlinge | 名前から想像がつくかもしれないが、コショウの風味があるといわれるキノコの一種である。綺麗な黄土色をしている小さなキノコだが日本では見たことがない。栽培が難しいとのことで野菜・キノコの類としてはシュパーゲルと並んで高価なものとされる。日本の松茸に相当するなどといわれるが、あれほど異常に高くはない。単独で食べるというよりもザーネソース煮にして付け合わせにでることが多い。刻んだタマネギとネギとのバター炒めも旨かった。 |
| September | Apfel | ドイツではマルクトに行けば一年中リンゴを売っている。温室栽培するようなものじゃないから収穫は秋から冬なんだろうけれど低温貯蔵か何かうまい方法があるのだろうと思いながらちゃんと確認していない。1キロで3〜4マルク(2〜300円)見当で、これに慣れると日本のリンゴの値段が異常に見えてくる。種類も豊富でJonagold,Cox Orange,DeliciousなどよりどりみどりBoskoopはケーキやパイに使われる。秋になると田舎の道筋のリンゴ並木になっている実をとって食べたりパイにしたりする人も多い。 |
| October | FederWeißer | ブドウ果汁が発酵してワインになる途中のもの。シュワシュワと細かい泡が出ているので密閉した瓶には入れられず、大概はワイン屋の店先でワインの瓶に量り売りをして、ガスが抜けるように切り欠いたコルク栓をして真っ直ぐに立てて持ち帰る。南欧のものが九月半ばから出回り始め、十月になるとドイツ産のものが出る。甘くてちょっと酸味のある発泡性のジュースのようで、旨いのでつい量を過ごしがちだが飲み過ぎるとかなり酔うし二日酔いにもなりやすいという。Zwiebelkuchenがつきものである |
| November | Grünkohl | コールという名前でわかるようにキャベツ・白菜の種類の葉野菜だが、濃い緑色の縮れた堅めの葉っぱはサラダにして食べるなどというヤワなものではなく、ぐちゃぐちゃになるまでひたすら煮るしかない。他の料理方法は見たことがない。初霜が降りてからがいよいよこれの季節とされており、まさしく北ドイツの冬の食べ物で、どのレストランでも食べられる。マイン川の南側、いわゆる南ドイツではあまり食べないらしい。一緒に煮込むのはタマネギの他に、ある種のソーセージ、カスラー(ハムの一種)、シュペック(ベーコン)が主流である。正直言って駐在員には不人気であるが、小生はこれを食べないと冬が来た気がしない。是非お試しを! |
| Dezember | Wild | Schützenvereinという中世以来の伝統を持つとされる射撃協会も各地にあって狩猟も全般に盛んであり、野生動物もよく食べられる。冬になると野生の動物(Wild)に脂がのってきて食べ頃になる。北ドイツではシカ、ウサギなどの獣類や野生のキジ、カモが食べられる。特にジューシーなカモ(Ente)の肉はオレンジソースとの相性が抜群である。 |
| Glühwein | (北)ドイツの冬に寒い屋外で飲むものといえばこれである。知らないとちょっと想像がしにくいかも知れないが、一言で言えば「赤ワインの熱燗」である。安い赤ワインをヤカンや専用の電気ポットに注ぎ、Glühweingewürzという香辛料を加えて加熱し、あつあつのをふうふうと冷ましながら飲む。これは暖まる。好みで mit Schußといって、ラム酒やアマレットなどを加えることもある。WeihnachtsmarktやLaterneumzugなど、冬の屋外の催し物はこいつがなくては始まらない。 |
季節にこだわらない食べ物・飲み物
北ドイツの基本的な食材・食べ物・飲み物を並べてみました。
| Suppe | マルクトの八百屋で「セロリの根、人参、ポレー(太いネギ)、パセリの根」をゴムで束ねたものを売っている。スープの出汁にするのだそうである。これは一度試そうと気になっていながら単身赴任は外食という安易な方に流されて果たせなかった。スープでよく聞くのはHochzeitsuppeというやつでコンソメに刻んだ人参、豆などの野菜類、タマゴ豆腐に似たものなどが入っている。これにはNiedersächsische Hochzeitsuppeなどと地方の名前が冠されることが多いが、実際にはあまり地域差を感じなかった。冬場にはレンズ豆というのを煮込んだスープが暖まる。 |
| Salat | 日本の前菜のサラダのつもりで注文すると時としてエラいことになる。ボリュームが桁違いなのである。レタス或いはサラダ菜の上に、トマト、トウモロコシ、タマネギや人参のスライス、タマゴ、豆、シャーフスケーゼ(羊の乳のチーズ)、ツナなどがテンコ盛りでやってくる。店のパターンをつかむまでは小さいのをたのんでおくのが無難というものである。 |
| Kartoffel | 種類はここには書ききれない。付け合わせとしての食べ方は概ね二通り。BratkartoffelnとSalzkartoffeln。後者は単純な塩ゆでだが、前者はゆでたものを数ミリにスライスして、ベーコンと塩コショウで炒めたもの。なんとも香ばしい味と香りは結構病みつきになる。ドイツ人の主食はジャガイモだというとドイツ人はムッとするらしい。それは戦後の貧しい一時期だけだったと...。ちなみに保存用のジャガイモは申し訳ないくらい安い。12.5Kgの網袋に入っているものが10マルクしない。数百円である。 |
| Brot | 20年前初めてパリに行って、バゲットを食べて、パンの味を再認識した。 |
| Käse | |
| Gurken | 酢漬けのキュウリであるが日本のキュウリよりずっと短い。瓶詰めメーカー(日本なら「桃屋」にでも相当するのかな)ではハンブルグに工場のあるキューネなどが有名だが、手作りのものはベルリンの南、シュプレーヴァルトが名産地で、リューネブルグのマルクトにも売りに来ており大人気を博している。一緒につけ込むものによって多少のバリエーションがあるが、黒コショウの実のは旨い。ニンニクの入ったものは食べ出すと止められない。Sauer Gurkenといったと思うのだが、キュウリではなく白い瓜の実を漬けたものは上品な味で日本食にもよく合う。 |
| Mett | 挽肉状のブタの生肉に塩と若干の香辛料を加えた食べ物で広義のソーセージの一種。ブタの生肉は食べられないという常識が覆される。二つに切りわけたパンに塗るようにして盛り上げ、塩コショウと、好みによってはタマネギの刻んだものを載せて食べる。痛風にはいけないだろうなと知りつつ病みつきになるほど旨い。たいていのパン屋、肉屋にはおいてあるので是非一度お試しを! |
| Wurst | あまりに種類が多くて、とてもこのスペースでは蘊蓄を語り尽くせない。とりあえず屋台で売っているモノはBratwurstと呼ばれる焼いたものと、ゆでたもの。焼いた方はThüringerという白っぽいのとShinkenwurstという赤っぽいのが主流。ゆでた方は一番安いBockwurst、ちょっと太めのKrakauerやKnackerなどが多い。 |
| Schinken | これも同様、あまりに種類が多くて一言では語りきれない。よく食べていたのはGekochter Schinken と呼ばれる加熱調理されたハムで日本人が「ハム」から連想するものに最も近い。肉屋の店先で行列に並んで、後ろにドイツ人のおばちゃんを待たせながら、あれを2枚、それを3枚...と好きなハムを選んで買えるようになったら駐在員の奥さんの入門編は卒業である。これが出来ずに真空パックのを買う人が多いが、Ausschnittといって、ハムの塊から一枚ずつ切り出して貰ったばかりのものがなんと言っても一番旨い。 |
| Schnitzel | 牛肉や豚肉の薄切り肉(の料理)のことを指すが、なんと言っても最も知られているのはWiener Schnitzelといって、パン粉をつけてフライパンで揚げたトンカツ(牛カツ)状のものである。駐在員は西洋トンカツなどと呼び、選択に困ったときには無難な一品としてこれを注文する傾向がある。キノコ入りのどろっとしたイェーガーソース(Jägersoße:狩人のソース)がかかったイェーガーシニッツェルもなかなかいける。 |
| Rote Grütze | 赤黒い木の実を煮込んだ甘酸っぱいデザート。 |
| Kaffee | 立ち飲みコーヒーショップ(Stehcafé)の二大チェーンであるチボー(Tschibo)とエドゥショー(Eduscho)に代表される最も庶民的な飲み物。後者はチボーに買収されたようである。TasseというカップかKänchenと呼ばれる(カップ3杯分くらいの)ポットでの注文することが多い。豆の種類やブレンドの蘊蓄に関しては日本人の方が細かいように思う。日本風アイスコーヒーは見かけない。 |
| Tee | 紅茶といえばイギリスと相場が決まっているが、北ドイツでもオランダに近いフリースランド地方には紅茶を飲む伝統・習慣がある。カップに氷砂糖を入れ、紅茶を注ぎ、スプーン一杯のミルクをたらして飲むのが正統派とされる。北ドイツでは、この地方のシンボルカラーである白と濃いブルーでカラーコーディネートした紅茶の店を見かけることが多い。 |
| Schnaps | 食後に、冷凍庫でキンキンに冷やしたものを(零度以下になる)、更に肉厚の小さなグラスも冷凍庫で冷やしてキュッと一気に飲むのが一般的。代表的な銘柄はDornkaard, Fürst Bismarck, Oldesloher Kornなど。Schinkenhäger, Steinhäger もよく飲まれるし、北欧産のLinien Akuavit, Martäser, Aalborgなども有名である。 |
(北)ドイツのビール
ドイツのワイン