99.02.06

むう、ついに怒られてしまった。
まあ怒られると言っても、
「最近ちょっと遅刻多いよねー。」
ぐらいのものだったんだが。
すいません、気をつけます。

むう、Aさんもいないし、平和だ。
毎週思うのだが、こんなにギャップがあっていいのだろうか。
今一緒にいるのはあのJくんだ。
それなのにこんなに平和。
理由を考える。
ふと思い当たる。
Jくんは、大技は多いが、小技多用型ではない。
たぶん。
普通の人よりかなり多いけど。
Aさんは小技すぎるんだ。
大技もあるけど。
だから心休まるときがない。
Jくんのは一時耐えきればそれでいいようだ。
どっちも超人には違いないが、性質の差だろう。
午後勤5時間で得た結論(推測)はこれだけだった。

17時頃からジュースをやる。
ちょっと多めで気が滅入る。
やるしかないのでやっていたら、どこからか「すいません。」と声がする。
俺は個室みたいなところに入っているので関係ないと思って作業を進める。
まだ聞こえる。
しかもだんだんボリュームアップ。
まさかと思って目をやると、ジュースの頭とその上の棚との狭い隙間に光る目玉が約一対。
おばちゃんらしい。
用件を訊いてみる。
サイダーの500mlはないかということだった。
そういえばさっき見たような。
やっぱりだ。なぜか箱が開いた状態で転がってる。
棚を見るとない。品切れだったようだ。
しょうがないので、箱から1本出してやる。
冷えていないがいいかと訊くと、「一応・・・・。」とか言って持っていった。
一応ってなんなんだ!!
元通り静寂が戻る。
どうでもいいが、外にJくんがいるんだからそっちに訊けよな。

進めていくうちに恐ろしいことに気づく。
ここ何週間か、ジュースの発注はMさんやKbさんがやっていたはずだ。
おかげで数は多くても、来たやつのほとんどが足りないやつだった。
足りないやつが来るのは当たり前だ。
それはちっともかまわない。
しかし、今日は箱を開けられないやつが多すぎる。
開けられないやつは、じゃまなのであちこちに場所を移すため、疲れるのだ。
まさか今日の発注は久しぶりに店長がやったんじゃ・・・。
ただの推測だがきっと当たってるぞ。
バイトより発注が下手なやつは店長にならない方がいい。

終わった。
新鮮な空気を吸いに店内に出る。
あんまり新鮮じゃないが、ウォークインの中よりましだ。
当然の休憩。
鮭雑炊を食う。
つゆがゼラチンみたいので固められてて、その上にご飯が乗ってるやつだ。
レンジで温めると、つゆがとけて雑炊になる。
はじめは気持ち悪いと思ったが、意外とうまい。
食ってからJくんと交代。
彼も同じものを食った。
2個あると戦わなくてすむから助かる。
さらに、焼きうどんを食う。
こいつは1個しかなかったので、分けることになっていた。
休憩室の奥から焼きうどんが飛んでくる。
俺はそれを受け取ってレンジに投げ込む。
レンジが終わったら俺が休憩室の奥に投げ渡す。
いつもの動きだ。
さすがに雑炊はやらないが。
悲劇はそこで起こった。
俺がバリエーションをつけようとフリスビーのように投げたのがまずかった。
Jくんがキャッチすると同時に、片隅からうどんが飛び出す。
ぎりぎりふたと容器の間に挟まってこぼれなかったようだが、びろーーーーん。
うどんが垂れ下がってしまう。
Jくん、それを直そうと縦にして振る。
いや、こぼれるって分かった以上それはやめた方が・・・。
やっぱりだ。反対から出てきた。
Jくんは叫んでそれを直し始める。
ちょっと考えた方がいいと思うぞ。

もう少しで終わりという頃に、外人が来た。
なにを買ったか忘れてしまったが、336円だった。
10円を募金箱に入れつつ、ちゃりんと小銭を出す。
かっこいいと思っていたら、330円しかない。
身振り手振りと口で足りないと言ってやる。
彼も気づいたらしく、「Oh!!」と言って募金箱に指をつっこむ。
さっきの10円が入り口付近で止まっていた。
でもそのぶっとい指じゃ・・・。
やっぱりな。手遅れな位置まで落ちていったぞ。
彼は「Ahhhhhhhh!」とか言っている。
あんまりかっこよくない。
かわいそうになって募金箱を逆さまにして出してやろうとしたら、
「dkjgkcanmdsjuthaiwgjairhba:sdkjgaksdjgak;fhja:。」と言われて、止められた。
彼は新しい10円を出し、お釣りを受け取ると、
「ドモ、アリガト。」と言って去っていった。
あんまりかっこよくないが、いい味だしてる。
やはり外人はいいなあと思う瞬間だった。

終わった。
KくんとTくんが来る。
すかさず中に引っ込み、タイムカードも押さずにだべりに入る。
しばらくしてからカードを押し、帰る。
早くホクトベガ見なくちゃ。

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