98.12.26

だるい。
今日は10時間働く日。
最近代わってもらってばかりいたので、これ以上代わってもらうと収入に響く。
仕方がないので店に向かう。

店につくと、10分ほど遅刻したらしい。
だるい気持ちは足にもしっかり響いていたようだ。
レジに店長がいたので、
「おはようございます。」と言ったら、
店長は「おはようございます。」と言った後で、
腕時計をのぞき込み、にやりと笑ってもう一度
「おはようございます。」と言った。
はい、すみません。
普通の店では怒ったりするんじゃないだろうか。
やっぱり変な店だが、怒られても困るのですぐ仕事を始める。

今日はKiさんと一緒らしい。
J君は昨日の夜勤に回ったらしく、今ごろは寝ているんだろう。
この人と仕事をするのは久しぶりだ。
まあ、どうでもいいや。
どうせ俺は時間の大半ウォークインにこもりっぱなしだ。

むう、レジの中に万札が多い。
そうか、今日は26日。
給料日後は、万札の使用は非常に多くなる。
とってもいやだったので、Kiさんに同意を求めたところ、
「1万円大好き。」と言われた。
千円札がやたらとたまるのがいやらしい。
1万円出されたときのおつりの方がいやだと思うのだが。
だってめんどくさいじゃないか。
そう言ったのだが、千円札のほうがいやだと強く言われた。
彼女とは分かり合うことはできないらしい。

ポケモンのストロベリーケーキの上に乗っていた
ピカチュウの波乗りフィギュアを見せて自慢しようとしたら、
Kiさんはチョコレートケーキの上に乗っていた
変な丸いモンスターのフィギュアを持っていた。
むう、やるな。
ケーキは2個セットだったので、
2人とも同じフィギュアを2個ずつ持っていた。
ちょうどいいので、1個ずつ交換した。
Kiさんはともかく、俺はなんで集めてるんだろう。
不思議に思ったが、考えても分からなかったのでやめた。

レジ清算中、Kiさんに「この計算機キライ。」と言われた。
見ると、俺がよく使って、使いやすいと思っていたやつだ。
理由を訊いたら、その電卓で計算すると必ず間違えて、
他の人に代わってもらうとぴったり合うからだそうだ。
それは日本語で逆恨みというやつではないだろうか。

その後俺はジュース整理にもぐる。
整理をしていると、突然電話が鳴った。
友達からの電話で、バイトが急に空きになってひまらしい。
遊びに来るかと訊いたら来ると言うので、道を教えたが、
いつまでたっても現れない。
心配になったので電話をかけたが、出ない。
まあいいや。 そのうちたどり着くだろう。

それにしても来ない。
ジュース整理が大半終わってしまったではないか。
いいかげんあせってきたころ、電話が鳴る。
迷ったらしい。
迷うような道でもないと思うが、しょうがないのでもう一度じっくり教えてやる。
一昨日店長が数えながら発注してくれたおかげで、
今日は大変数が少ない。
最後の箱整理ぐらいになって、やっとさっきの友達が現れた。
中に入ってもらって、整理をしながら少ししゃべった。

整理が終わってしまったので、
俺はレジに戻る。
友達は休憩室で眠りについた。
前から思っていたのだが、どんな状況でもよく寝る人だ。
まあ、去年は副店長、部外者を含んでケーキやピザを頼み、
クリスマスパーティーをやった部屋だ。
まったく問題はないだろう。
そう思って放っておく。

17時が近づく。
点検を終えて待っていると、夕方勤務のNaさんがやってきた。
今日は彼女が入るらしい。
休憩室で寝ている物体を見て一瞬ひるむが、慣れているらしくすぐ掃除を始めた。

掃除が終わるとKiさんは帰っていった。
Naさんとはいいかげんに付き合いが長いので、
よくしゃべった。
だがAさんほどの脳細胞は持ち合わせていないらしく、
日記に書くほどの発言はあまりない。
もう覚えていないというのが正確だろうか。

18時過ぎ。
友達目覚める。
こんなに寝る予定はなかったらしく、
ふらふらしながら帰っていった。
大丈夫だろうか。

しばらくして、おばさんが宅急便を出しに来た。
届け先を見ると、えらく近所に出すようだ。
「明日には着きますよ。」
と言ったら、俺のほうをじっとりと見て、
「ホントにい?」
とか言ってきやがる。さらに、
「明日着かないんだったら自分で持ってくわよ。」
などと言い出した。
はじめから持っていけ。

かなり経ってから、子供がギフト券を持ってやってきた。
スポーツドリンクの粉末で、しかもホットで作る奴だ。
どうせ売れないと思って並べた記憶がある。
念のため、「これでいいの?」と訊いてみたが、
いいらしいので、渡してやった。
品名は、[ホットポー]。
良かったんだろうか。

終わりが近づくころになって、
ラーメンの話が出た。
話しているうちに俺は無性に食べたくなって、J君に電話をする。
そろそろ起きているだろう。
うまくJ君の車を手配してレジに戻ると、
Naさんに「私も行く。」と言われた。
反対する理由もないので、いっしょに行くことに決定。
後はただ時が過ぎ行くのを待った。


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