98.12.19

むうう、Jくんからの電話で目覚めると11時50分。
やべっ!!完全遅刻。
しかも自転車は永山駅に。
開き直ってことさらゆっくり駅へと向かう。
目が痛い。昨夜ちょっとやりすぎたらしい。
そのうち治るだろう。気にせずに自転車を取り、店へと向かう。
いい天気だ。やや肌寒いが、たいした事はない。
店につくと、12時34分。しまった、もう少し急いでおけば30分遅刻ですんだのに。

着替えてレジに出ると、店長はすぐに帰っていった。
去り際に、「今日しもっち来ると思うから。」とSVの名前を出す。
不吉な予感。奴は嫌いだ。

店内を見渡すと、ホットドリンクと中華まん、タバコの売り場が寂しい。
さらにはパック飲料の売り場もぼろぼろだ。
よくこんなんで帰れるな。それでも店長か。
さもありなん。彼は整理整頓という言葉とは無縁の世界に住んでいるのだった。
俺としたことが。そんなことを忘れるとは。

レジ上げをする。
J君に教えながらなので若干遅いが、彼は2週間前に教えたことを珍しく結構覚えていた。
なかなかやるな。
後から手遅れになって思い出したが、このとき俺は作業をひとつ忘れていた。
J君は言うに及ばず。
まあ、たいした事ではないだろう。

交代で休憩をとる。
J君とじゃんけんをして勝ち取った新商品の三色鳥揚げ弁当がなかなかうまかった。

我々の友人が店を訪れる。なにしに来たのかと思っていたら、
「貢献してやる。」とつまみを2つ持ってきた。
おごってくれるのか。見かけによらずいい奴だ。
俺がそう思っていると、J君が同様のことを口にしたらしい。
黙って聞いていると、どうやらおごってくれるのではないらしい。
売上に貢献するという意味で、自分で食うのだと言っている。
期待して損をした。
早く帰れ。
すると、そいつは俺のほうを向いて、シールを貼れと要求してくる。
黙って透明のテープを貼ってやると、これはシールじゃないとか言い出しやがる。
こいつはそんなにシールに愛着があるのか。
俺が親切でプレゼント用のシールを発掘してやろうとしていたら、
ちょうど見つかったところでそいつは「もういい。」と出ていってしまった。
ぬう、人の苦労をなんだと・・・・・憤りかけたところ、そいつの連れが、
「俺がもらっとくよ。」と言い出した。
ふむ、それなら文句はない。
俺が、(FOR YOU)とかかれたシールをそいつの手に貼ってやると、
そいつは喜んで出ていった。

その後さしたる事件も起こらず、いいカンジになったとき、が来た。
そう、SVのしもっち。
俺がトイレに行っている間にやってきたらしい。
戻ったときにJ君に「来たよ。」とささやかれたが、俺は奴になんの用事もない。
というか顔も見たくないので到着した日配品を並べる。
だが、客が来たのでレジに行ったら、打ち終わった後に目が合ってしまった。
俺はここで無視できるほどの度胸を持たない小市民なので、つい
「こんちは。」と言ってしまった。
奴は笑って「こんにちは。」と言ってきた。
むう、この笑いが腹立たしい。何様のつもりだ。こいつ。
まあ、以前に俺の挨拶を無視したときより、格段に成長しているようだ。
挨拶を返すという技を覚えたらしい。
しばらくして、奴がレジの方へ出てきた。
副店長に伝言があるらしい。
「キミ・・・アカバネ君だっけ?」
と俺を呼びつけた。
おおお!さらに人物の名前を覚えるという機能も搭載されている。
まっとうな人類になるまでそう遠くはないな。
と少し見なおしたのだが、俺の名前が間違っているので、やはり不愉快だ。
なんだかクリスマスのケーキだかの話をされて、何かの用紙にサインをしろと言われた。
サインはしてやったが、話はあっという間に忘れてしまった。まあ問題はあるまい。
これで用は済んだはずだ。
さあ早く帰れと思っていると、奴がカバンをもって出てきた。
帰るのかと思ったら、カバンをレジ脇に立てかけ、トイレを貸せと言う。
まぎらわしいことをする奴だ。友達はいないに違いない。
さらに、奴はトイレから出てきた後、J君を捕まえてゲームコーナーでなにやら話している。
無事に奴が消えた後でJ君に訊いてみると、エ◎ガイツを新製品の場所すべてに並べろと言われたらしい。
あほか。いっぱい並べて売れるならとっくに大もうけしている。
むしろほかのソフトの方が売れそうだと思ったので、奴の命令は無視された。
怒られるのは俺じゃあるまい。気にしないことにする。

ううむ、どうにも目が痛い。つられて頭まで痛くなってきた。
我慢しながらもジュースの整理に入る。
積んである箱の量は、俺の頭痛を悪化させた。
なんとか気合を入れなおし、作業を始める。
どうやら店長に算数を教えてやる必要が出てきた。
寒いので、制服の上にコートを羽織る。人前には出れない。

しばらくして、たまらなく目と頭が痛くなってきた。
この状態でOさんの相手をすると、俺は命を失うに違いない。
そう思ってNaさんに電話する。
「ひま?」「ひま。」「夜もひま?」「ひま。」「気合ある?」「まあまあ。」
との事で、17時から代わってくれる事になった。
いい人だ。目が痛いと言ったら、とっても心配してくれた。
単なる疲れ目だとは言えないので、言葉に詰まる。
痛いのは本当だから構わないだろう。

もう少しだと気合を入れて、ジュースの整理を急ぐ。
かなり長引いたのだが、途中からJ君も手伝ってくれ、なんとか18時に終わった。
もうここには用はない。さっさと帰って寝るとしよう。


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