きんとさんのお気楽ゴクラクのーと

K.水谷


におう?におわない?


1月15日 (木) 今年は暖冬でも北海道は厳冬

年も改まったのに、「おしり合い中国」に続いて、ニオイの話なんてどうも済みません。m(_ _)m
先日おならで困ったことがあって、それからニオイについてとりとめもなく考えたので、ちょっと書いてみたくなったのでーす。

こないだTVでNASAがおならについて研究していたことをやっていて、それによると、おならにはメタンガスが含まれているので、引火性の物質を宇宙船に持ち込まないために、おならからメタンガスを排除するような宇宙食を編み出したのだ。
つまりメタンガスの元になる炭水化物を一切使わず、タンパク質からできている宇宙食を開発した。
ところがその宇宙食を食べて出たおならは、メタンガスこそ含まれなかったものの強烈に臭かったのだそうだ。
倒れるほど臭かったらしいが、それは無重力状態でガスが拡散せず、凝縮されたニオイの固まりを直に嗅いでしまったからということで、なんか聞いただけでもクラクラするような話だ。
メタンガスが含まれている方が臭いような気がするのは、「ガスは臭い」という思いこみからくる間違った印象である。
都市ガスでもプロパンガスでもあのニオイはわざと付けてあるのであって、本来は無臭である。メタンガスも実は無臭でにおわないおならの方が燃えるのだ。
ちなみにおならがにおうのは腸内悪玉菌の悪さである。肉食をすると悪玉菌が増えて、おならが臭くなるのだそうだ。
うーん確かに、欧米人で体臭がきつい人が多いのは肉食のせいだって前に聞いたことがあるよー。それも関係あるのかな。。。
まー、とにかく自分の臭いおならですら嫌なのだから、他人のを嗅がせられるのは苦痛だよねえ。

私は鼻ぺちゃだがニオイには敏感なのかもしれない。
実家にいた頃、ガス栓からガスが漏れていたのをいち早く察知したのは私だった。
今も家のわずかなニオイの変化も嗅ぎ分けてクンクンやっているので、オットに嫌がられている。
もちろん、冷蔵庫の中で忘れられていたおかずを、食べられるかチェックする時もまず鼻を寄せてクンクンする。
そのくせ、嫌いなニオイ気になるニオイでなければ部屋中におっていてもヘッチャラで、アロマだのお香だのは大好きなのだ。かなり臭い漢方薬のニオイのするお灸も部屋中煙らせながら平気でやって、これまたオットに嫌がられている。
そりゃそうだね、オットの煙草のニオイは服に付いているだけでも「臭い!」と文句付けるのだから。漢方薬の臭いのと煙草の臭いのはどう違うのだと聞かれても、漢方薬のニオイは好きだからオッケイなのです、としか言えない。
犬は人間の何百倍もの嗅覚を持つ?らしいけど、ニオイのする靴や靴下がお気に入りのおもちゃだという話を聞くと、嗅ぎ分ける能力とニオイの好き嫌いは別と言えるのかもしれない。

私だけでなく、女性は皆嗅覚に敏感なのじゃないだろうか。
食べ物を食べられるかどうかニオイを嗅いでチェックするのは誰でもやっていることだと思うが、食べ物だけでなく、初めて見るものをためつすがめつしてる時とりあえずニオイを嗅いでみるのも、女性の方が多いよね。
オットにはすぐに鼻を近づける女性たちが奇妙に見えるらしく、そんなシーンをテレビなどで見ると「あっ、またニオイ嗅いでる!」といちいち指摘する。
アロマや香水が好きなのも女性の方だ。
犬と同じように、ニオイを嗅ぎ分けようとする性質だけでなく、ニオイを嗅ぎたがる性質も持っているのである。
なぜ女性はニオイに敏感なのか、そしてなぜニオイを嗅ぎたがるのか?
女性の方が脳梁が太いせいかな。。。
脳との関係はきっとあると思うが、私自身としては女の生きていくための本能みたいなものだと思っている。
嗅覚ってのは視覚や聴覚よりも本能的原始的なものだよね。動物的というか。
人間の五感は視覚中心なのに嗅覚を多用する女性というのは、食べ物にしろ異性のことにしろ嗅覚に頼らざるを得ない生活があって、そういう本能が残ったように思える。
異性・・・そう、男女関係におけるニオイも女性にとっては重要なのだ!
オットの浮気もまずシャツのニオイでチェックしたりするしね〜。
私は別に浮気のチェックでシャツのニオイは嗅がないけど、シャツのニオイを嗅いでオットのニオイを確認することはよくある。
決していいニオイではないのだが、なんか時々確認したくなっちゃうのだ。やっぱフェロモンってやつが含まれているのだろうか?
他の男のニオイなら絶対に嗅がないけどね。
オットのニオイだけは嗅ぎ分けられる自信あります。<やっぱり動物的
まー、そんなわけで女性の嗅覚って、実は結構怖いものかもしれないねー。
ちなみに私がオットのニオイを確認している時、オットは昔「ワクワク動物ランド」か「動物奇想天外」で見た「雌ライオンの排泄物のニオイを嗅いでニタニタしている雄ライオン」を思い出すのだそうだ。

変な話になってしまったが、ニオイというのは普段は忘れていても記憶と確実に結びついているものなのだ。
私は夏のビル街を歩いていてドブ臭い臭気に出くわすと、必ず暑い暑いバンコクの街角を思い出す。
そんなニオイのするバンコクの街路を汗水垂らして歩いたなあ、と思い出に浸るのだ。
バンコクは私が初めて海外旅行に出て、初めて歩いた異国の地。その強烈な思い出が暑さとドブ臭さに結びついて、記憶回路にしまい込まれている。そして、その鍵となるニオイを鼻に感じれば即座にその記憶が蘇るようになっている。
不思議と嫌なニオイでも思い出と結びつく時は嫌にならない。
灯油の燃えるニオイはネパールのロッジや日本の山小屋のニオイと結びつき、とても懐かしい気持ちになる。
空港のニオイというのもあって、そこへ着いてそのニオイを嗅ぐと「ああ、来たなあ」と実感することもある。
フィリピンの空港はココナツミルクのニオイがする。中国の空港はニンニクのニオイ。でも北京の空港は新しくなってニオイがしなくなった。寂しい。。。
日本は無臭であることを好みがちだけど、いろんなニオイがあった方が「人間生きてる」って感じがして楽しいのかもしれない。

小説の描写でも、ニオイの描写は妙に生々しく読んでいる者にダイレクトに訴えかけてくるものだ。
それも「人間生きてる」って感じを示しているのだろうなー。
私も「賢者の結婚」の続編のお話で、ニオイを盛り込んだエピソードを考えている。
「八公国の争乱の火種となるある人物に、公子ミカエルの身代わりとして捕らわれたティアーナ(性懲りもなくまた捕らわれている (^^;)。大怪我をし、死を覚悟してユリウスとの連絡も絶ったのに、わずかな手がかりを元にユリウスに見つけられ、闇の道のからくりで即座に大学へ送り返されてしまう。またしても自分のせいでユリウスを窮地に追いやったと半狂乱になってしまうティアーナだが、老師になだめられユリウスの部屋のベッドに寝かされて、彼のにおいが残るベッドでやっと落ち着いて眠りに落ちる。。。」てな話なんですが。。。
連れ合いのニオイを嗅いで落ち着くってのはアリかなと思って考えたのだが、ちょっとナマナマしすぎるかもしれないなあ。。。(^_^;


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